PowerShot G1 X Mark II

キヤノンは、コンパクトデジタルカメラ「PowerShot」シリーズの新機種として、光学5倍ズームレンズや大型CMOSセンサ、高性能映像エンジン「DIGIC 6」を搭載するなど、最新技術を結集したフラッグシップ「PowerShot G1 X Mark II」を、3月中旬に発売する。価格はオープンで、実勢価格は8万5800円前後(税別)の見込み。

焦点距離が35mmフィルム換算で24~120mm相当の光学5倍ズームレンズを搭載。キヤノンのコンパクトカメラとして初めて6群ズームレンズを採用。F2.0~3.9と、ズーム全域で明るい。インナーフォーカス方式を採用することで、広角端での最短撮影距離は5cm。9枚羽根絞りは、円形に近い美しいボケを表現する。

撮像素子は、APS-Cサイズに近い1.5型の大型CMOSセンサ。大きなピクセルサイズで感度を高めてもノイズの発生を抑えるので、最高ISO12800の高感度撮影や、より広いダイナミックレンジによる滑らかな階調表現ができる。また、「デュアルベースマルチアスペクト機能」によって、同じ画角で3:2と4:3の2種類のアスペクト比で撮影できる。

高感度CMOSセンサと映像エンジン「DIGIC 6」の組み合わせによって、暗いシーンでもブレやノイズを抑えて、鮮やかな撮影ができる「HS SYSTEM」を搭載する。

AF(オートフォーカス)アルゴリズムやメカ制御の改善によって、AF合焦速度を前機種「PowerShot G1 X」から約42%、撮影タイムラグを約56%短縮した。AF枠を従来の最大9点から最大31点に増やし、フォーカスエリアは縦を約80%、横を約84%に拡大することで、より広いエリアで狙った被写体に的確にピントを合わせることができる。

レンズ鏡筒部には、露出補正などの設定値変更や、マニュアルフォーカス時の調整などを直感的に操作できるクイックリングとスムーズリングで構成するデュアルコントロールリングを備える。AF後にスムーズリング操作だけでマニュアル調整ができる「フルタイムマニュアルフォーカス」によって、繊細なピント合わせが必要なマクロ/ポートレート撮影でも、スムーズでスピーディにピントを合わせることができる。

別売オプションの、外付けEVF(電子ビューファインダー)「EVF-DC1」は視野率約100%で、シャッタースピードなど、設定情報をファインダー画面に表示する。撮影機能では、星空をバックにした人物写真を簡単に合成できる「星空ポートレート」機能や、自然なボケ味を再現する「背景ぼかし」など、多彩な機能を備える。無線LANやNFC(近距離無線通信)にも対応する。

対応メディアはSDXC/SDHC/SDカードで、UHS-Iメディアに対応。サイズは幅116.3×高さ74.0×奥行き66.2mmで、重さは約553g。