黒木華 (C)2014「小さいおうち」製作委員会

山田洋次監督の『小さいおうち』に出演し、第64回ベルリン映画祭で最優秀女優賞・銀熊賞を受賞した黒木華が、先ほど帰国し、成田空港で記者会見に出席した。黒木はトロフィーを手に「みんなでもらった賞です」と喜びを語った。

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会見で黒木は「嬉しいですね。日本の昔の生活を(描いていて)、山田監督の忘れてほしくないという思いで撮られた映画だったので、戦争のことなど…。そういうことも含めて、私は女性なので、そこを高く評価していただけたというのはすごく嬉しいです」と話し、「実感はまだあまりないんですけど、でも、このおかけで、今まだ(映画が)上映しているので、『小さいおうち』をみなさんが観てくれたら嬉しいなと思います」とコメント。

「手に持ったときは、(トロフィーが)すごく重くて、そこで『頂いたんだな』という実感がありました。監督は、渥美さんとお話をしていたときのことを話してくださって、『僕は自分の作品に出ている役者さんが賞をもらったりするのを喜んでいるのが好きなんだ。華ちゃんがそうやって獲ってくれたから、すごく嬉しいよ』と言ってくださいました。本当に山田監督が喜んでくださって、嬉しいです」と語った。

また記者から「ベルリンで世界を見て、視野も広がったと思いますが、海外の作品に興味が湧いたり、活動の幅を広げてみたいというお気持ちはありますか?」と質問されると、「それは、もともと変わらず、お芝居自体が好きなので海外で出させていただける機会があればどんどんチャレンジしていきたいですし、たくさんの監督さんを見ることができたので、遠かったもの、夢の中にしかなかったものが目の前にある、というのを経験できたということは、たぶんちょっとずつ変わったのかなと思います。そういう機会があれば頑張りたいと思います」と応えた。

黒木の受賞に際し山田監督は「僕もびっくりするくらいの出来事です。でも、この子が国際的女優になれて本当に良かった。他の賞よりも、女優賞を受賞したというのは僕はとても嬉しいな。僕たちを代表して、この子が賞を受け取ってくれた。あの時代の日本の女性を、今の若い女優さんで演じることができる人は少ないんじゃないかと思います」とコメントを寄せている。

『小さいおうち』
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