佐々部清監督が『東京難民』で描く見えない貧困

2014.2.18 15:25配信
『東京難民』(C)2014『東京難民』製作委員会

『半落ち』『ツレがうつになりまして。』などを手がけた佐々部清監督の新作『東京難民』が22日(土)より公開される。本作は、どこにでもいる普通の大学生がホームレスに転落していく過程を通して“格差社会”の実態に迫った意欲作だ。

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映画は、気楽な毎日を送っていた大学生・時枝修が主人公。彼は突然の父親の失踪により、アパートから強制的に追い出され、お金・家・携帯電話を失い、社会の闇に飲み込まれていく。

劇中では修が住んでいた“ゼロゼロ物件”と呼ばれる、初期費用はかからないが、“鍵の一時使用権”という居住権を認めない契約形態の恐ろしさや、住む場所を失った修が、ネットカフェに泊まりながら日払いのバイトで食いつないでいく姿が描かれる。修はネットカフェ難民やファーストフード難民、日雇い労働の劣悪条件、貧困ビジネスの実態など、これまで無縁だったもう“ひとつの社会の顔”と否応無しに向き合うことになる。

報道などでは様々な用語や実態が紹介されるが、多くの人々が映画の主人公と同じようにこれらを“自分と関係のないこと”だと思っているのではないだろうか? しかし、実際には日常生活の中のささいな選択の誤りや何げない行動、自分ではどうすることもできない事情によって人は都市の中で“難民”になってしまうことがある。本作ではこれらの実態をじっくりと調査した上で丁寧に描きだしており、これまで報道では詳しく取り上げられなかった“見えない貧困”に光をあてている。

『東京難民』
2月22日(土)有楽町スバル座ほか全国ロードショー

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