佐藤寿人(サンフレッチェ広島) (c)J.LEAGUE PHOTOS 佐藤寿人(サンフレッチェ広島) (c)J.LEAGUE PHOTOS

Jリーグ王者と天皇杯覇者が激突する「FUJI XEROX SUPER CUP 2014」が、いよいよ2月22日(土)に迫った。翌週には、Jリーグが開幕する。国立競技場でキックオフを迎えるサンフレッチェ広島×横浜F・マリノスは、まさに蹴球シーズン到来を告げる一戦となる。

「FUJI XEROX SUPER CUP 2014」チケット情報

ご存知の通り、因縁浅からぬ両軍の対決となる。昨季、最終節で逆転連覇を決めた広島と、10月中旬から守ってきた首位の座を広島に最後の最後で明け渡した横浜FMが雌雄を決するのだ。横浜FMにとって、負けられない相手である。第34節・川崎フロンターレ戦を終えた中村俊輔は「今回のように首位に立って、後ろから追いかけられる展開は今まで経験したことがないほど苦しかった。広島に2勝したのに2位。勝たなければならない試合で勝てなかった」と心境を口にした。横浜FMだけではない。広島にとっても負けられない理由がある。

J1リーグ戦V2を果たした広島だが、横浜FMとの直接対決はと言うと、1-3、0-1と連敗を喫した。元日に行われた『天皇杯』決勝でも0-2と完敗……。エースであり主将の佐藤寿人は『FUJI XEROX SUPER CUP 2014』記者会見の席で、次のように語った。「昨季はリーグ優勝したが、F・マリノスと『天皇杯』を含めて3回戦って3回負けている。この一戦にかけるモチベーションは非常に高いです。『天皇杯』のファイナルで負けた後、その『借りを返す』というくらいの気持ちをみんなが持っている」。

今季の両チームは、主力が移籍した。広島は守護神・西川周作が浦和レッズへ移籍し、横浜FMはFW・マルキーニョスがヴィッセル神戸へ旅立った。もちろん両軍とも補強は怠らない。西川の穴には、林卓人を入れ、サイドアタッカー・柏好文もケガをする前まではそのポテンシャルを発揮していた。横浜FMはFWにフィジカルの強い矢島卓郎、一瞬で相手DFの裏を取る伊藤翔を獲得。さらにレフティ・藤本淳吾が加入した。

ただ、広島も横浜FMもベースとなるのは昨季までのメンバーである。守備時には広島はラインを下げながら守備を固め、横浜FMはハイプレスでボールに奪いにいくという違いはあるが、ともにパスサッカーを標榜する。リーグ最少失点の広島とそれに続く横浜FMは、守備に絶対の自信を持っている。さらに佐藤-髙萩洋次郎のホットライン、中村の高精度のプレースキックという武器も有す。

「FUJI XEROX SUPER CUP 2014」では、両チームともリーグ戦1週間前とは思えないほどの完成度の高さを見せるだろう。果たして、ハイレベルな熱戦を経て、栄冠を勝ち取るのは広島か、横浜FMか。チケット発売中。