B・カンバーバッチが語る『それでも夜は明ける』

2014.2.21 10:19配信
『それでも夜は明ける』

本年度のゴールデン・グローブ作品賞に輝き、第86回アカデミー賞で9部門にノミネートされている感動作『それでも夜は明ける』に出演しているベネディクト・カンバーバッチのインタビュー映像が公開された。本作で彼は主人公ソロモンの最初の主人フォードを演じている。

『それでも夜は明ける』インタビュー動画

本作は、ニューヨークで妻と子どもと共に幸福に暮していたソロモン・ノーサップが、ふたりの白人の裏切りによって拉致され、12年もの間、“奴隷”として苦しむも、生きる希望、家族と再会したいという望みを捨てずに懸命に生き抜こうとする姿を描いた作品。キウェテル・イジョフォーが主人公の苦しみを渾身の演技で体現するほか、マイケル・ファスベンダー、ブラッド・ピットらが共演する。

陰謀によって“奴隷”にされ、船に乗せられてニューオーリンズにたどり着いたソロモンが最初にやってきたのが、カンバーバッチ演じるフォードが所有する農場だった。フォードは、ソロモンのことを気に入り、目をかけ、彼に優しく接するが、問題ばかり起こすソロモンを借金返済のために極悪な農場主エップスに売り渡す。ファスベンダーはインタビューで「本物の人間を(借金の)担保にする。ひどいことだ。しかも自分が何をしたのか理解しているからとても苦しむ。そこが境界線だ。彼がどんなに良い人間でも罪だと知りながら、目をつぶるなら彼は真に善人ではない」と分析する。彼の言う通り、本作では目の前に酷い出来事が繰り返されているのに、真実に目をつぶる人間がたくさん登場する。しかしカンバーバッチは「21世紀の目で彼を裁くのは簡単だ。ソロモンに同情するのも容易い。でも客観的に言えば、あの時代に人間の良心を見つけるのは難しい」という。

そんなキャラクターを演じることは、俳優にとって快適なことではないだろう。しかし、カンバーバッチはスティーヴ・マックィーン監督の描き出すビジョンやメッセージに共感して出演を引き受けたようで、インタビューでも「ビジョンが明確で、彼の映像美学は観客としても俳優としても楽しめる。俳優とカメラの間には純粋な目的しかなく、とてもシンプルだ。非常に合理的でポイントを絞れる。そこが素晴らしい」とその手腕を高く評価している。

近年、出演作が続き、大きな注目を集めるカンバーバッチだが、演技に対するアプローチ、作品を選ぶ眼、ファンやメディアに対する考え方はとても聡明でブレがなく、“人気スター”ではなく“良い俳優”を目指して活動を続けていることが伺える。そんな彼が本作でどんな演技を見せ、マックィーン監督とどんなメッセージを観客に投げかけるのか? 公開が楽しみだ。

『それでも夜は明ける』
3月7日(金)TOHOシネマズ みゆき座他 全国ロードショー

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