A・ペイン監督が新作『ネブラスカ…』を語る

2014.2.21 10:14配信
『ネブラスカ…』を手がけたアレクサンダー・ペイン監督(写真左)(C)2013 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

『ファミリー・ツリー』『サイドウェイ』のアレクサンダー・ペイン監督が最新作『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』を完成させた。世界中にファンを持ち、つねにその動向が注目されているペイン監督は9年もの間、本作の脚本を温め、撮影にのぞんだという。

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ペイン監督がボブ・ネルソンが執筆した脚本を手にしたのは2004年のこと。そこには、「100万ドルをお支払い致します」と書かれたインチキな手紙を信じ、ネブラスカまで賞金をとりに行くと言ってきかない頑固者の父ウディと、しょうがなく父を車に乗せた息子デイビッドの旅が描かれていた。ペイン監督は「ユーモラスで哀愁が漂っていて、まるで人生そのものだと思った」と振り返る。しかしペイン監督はその時、中年男たちが極上のワインを求めて旅をするロード・ムービー『サイドウェイ』を撮りおえたばかりだった。「続けてロードムービーを撮るつもりはなかったから、この脚本をしばらく預かることにしたんだ」。

やがて『ファミリー・ツリー』を完成させたペイン監督は再び、本作の脚本に目を向ける。「9年の歳月が経っていたけれど、この脚本に対する僕の愛情は、決して消えることはなかった。それに、非感傷的で成熟したこの物語を映画化するのは、むしろ今こそがベストなタイミングだと気付いたんだ」。

そこで監督は次回作を『ネブラスカ…』にすることを決め、主演探しを開始する。頑固じいさんを演じられる老齢で、怒りや孤独、これまでの人生で味わってきた苦しみや喜びを繊細に演じることのできる俳優はどこにいるのか? ペイン監督は名優ブルース・ダーンとタッグを組むことを決めた。「ブルースは僕が求めていた相反する資質の全てを、ウディに持ち込んでくれた。ブルースは気難しいかと思うと、同時に軽妙さも表現できるんだ。僕がブルースに何よりも感謝しているのは、彼が僕を信頼してくれたことだ。どんな監督にとっても、それは驚くべき贈り物だ」。

これまでもジャック・ニコルソン、ポール・ジアマッティら演技派俳優とタッグを組んできたペイン監督は本作で、極悪人やクセのある人物を多く演じてきたダーンの新たな表情を引き出すことに成功している。監督は「俳優としてどのようにウディにアプローチするかは、ブルース次第だった」とけんそんするが、ダーンは撮影を振り返って「アレクサンダーとの仕事では、毎日のように今まで一度もやったことがないことができるかもしれないと思える。何日もの間、彼は奇跡を起こし続けるんだ」と述べる。

大事に脚本を温め続けた監督と、彼が全幅の信頼を寄せる名優がタッグを組んだ『ネブラスカ…』は、すでに公開された国々で多くの賞賛を集めている。

『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
2月28日(金)、TOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー

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