やっぱり日本は遅れている!?

海外に目を向けてみましょう。おまたのケアと聞いて思い出すのは、フランスのペリネ(骨盤底筋群)ケアではないでしょうか。産後、すべての妊婦は公費で専門家のケアが受けられると言います。

フランスは、国が女性の身体のことをきちんと考えている国なのですね。それに、あちらはいくつになってもセックスするのが基本というお国柄。セックスレス大国である日本とは、だいぶおまたに関する意識の違いがありそうです。

産前の会陰マッサージも、欧州ではかなり浸透しているようで、Youtubeでは、模型を使ったかなりリアルな動画がアップされています。日本語での動画では、模型を使ったものは見つけられませんでした。

女性として知っておきたいこと

知識として絶対に必要と思ったから『ちつのトリセツ』を作った、と原田さんは言います。

「お医者さんの中にも、おそらく知らない人がいると思います。泌尿器科の婦人外来ができたのは、せいぜいこの20年くらいの間ですから」

それまで、女性の骨盤臓器脱には正式な名前がなく、「なすび」などと呼ばれ、なかば放置されていたようです。

寿命が短い頃ならともかく、今は平均年齢がかなり伸びています。たとえ子どもを産み育てる時期が終わっても、女性としての生はそう簡単に終わるにはいかないのです。

自分のおまたに向き合うことで、「自分の性意識やセックス観も変わる」と原田さん。セックスするしないに関係なく、性欲は生きる意欲と密接に結びついています。自分の女性性と向き合うことは、前向きに生きることでもあるのです。

産後の尿もれに悩んでいたら、女性としてさらに輝く生き方を手にするチャンスです。ぜひ『ちつのトリセツ』で、対策を始めてみてくださいね。

原田純さん

【取材協力】原田純
1954年、東京都生まれ。編集者。15歳で和光学園高校中退。1980年、長女出産。印刷会社に勤務ののち、職業訓練校で学び、版下製作会社に勤務。1989年、径書房に入社。
現在、径書房代表取締役。著書に『ねじれた家 帰りたくない家』(講談社)、岸田秀氏との対談『親の毒 親の呪縛』(大和書房)がある。

グローバル企業にて秘書課、広報部に在籍。社内の女性ネットワーク立ち上げにも関わる。第二子出産後、体調を壊したタイミングで退職、ライターに転向。10歳の年の差の子ども2人の子育て中。子育てはどれだけシンプルにできるかだと思っている。本と森が大好き。取材のフットワークと切れ味には自信あり!

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