『キャプテン・アメリカ…』ポスター。米国版(左)と日本版(C)2014 MARVEL. ALL RIGHTS RESERVED.

ヒーローたちが集結した“アベンジャーズ”のリーダーとして活躍する人気キャラクターの新たな戦いを描いた最新作『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』のポスター画像が先ごろ公開されたが、このビジュアルは各国でデザインが異なるという。日本版ポスターはどのような想いから生まれたのだろうか?

『キャプテン・アメリカ』ドイツ版・イギリス版ポスターの画像

本作は、国際平和維持組織S.H.I.E.L.D.(シールド)の一員として活動を続けていたキャプテン・アメリカ、ニック・フューリー、ブラック・ウィドウが突然、シールドの仲間から命を狙われ、最強の暗殺者“ウィンター・ソルジャー”と戦いながら、事件に隠された恐るべき陰謀に迫る姿を描く。

本国アメリカでも日本と同じような構図のポスターが公開されているが、アメリカ版に登場するキャプテン・アメリカはマスクを着用している。本作の宣伝プロデューサーは「US版以外はすべてキャプテン・アメリカがマスクを外しています。USではキャラクターの認知度が他国に比べ圧倒的に高く“マスクを被っている姿こそキャプテン・アメリカ”といった認識・風潮がある」と説明する。そこで米国以外はマスクのない姿で登場するが「あえてマスクを外すことで、同じ“アベンジャーズ”メンバーのソーやハルクとは違った魅力を持つ彼の“生身の人間性”を表現することに重きを置いた」と語る。

さらに日本版ポスターにはタイトルにもなっている“ウィンター・ソルジャー”の姿が見当たらない。これはポスターの中央にデザインされたコピー“アベンジャーズ以外、全員敵”に基づく判断だそうだ。「ウィンター・ソルジャーは、確かに物語に深く関わるアベンジャーズの敵のひとりですが、彼だけが敵という訳ではないんです。味方であるはずのシールドの仲間たちや警官にまで生命を狙われ、誰を信じていいかわからない。そういう戦いのスケール感を伝えるために彼を外しました」。

さらに他国のバージョンでは飛行しているだけのヘリキャリアを炎上させるなど細部に渡ってデザインを変更。「果たしてシールドに何が起こっているのか? なぜアベンジャーズメンバーは狙われているのか? 誰が本当の敵なのか? といった想像を、観て下さる方が膨らませていただけるような狙いで制作しました」。これらの変更は各国の担当者が本国のクリエイターたちと綿密に話し合って行っている作業で、作品のコンセプトを守りながら、その国で“より広がる”ことを第一に制作されている。

米国、英国、ドイツ、日本と見比べるだけでも登場するキャラクターやサイズ、細部のデティールが細かく異なっており、様々なバージョンを見比べながら、映画についてあれこれ予想すると公開まで楽しめそうだ。

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』
4月19日(土) 2D/3D公開