前列左から、岡本知高、クミコ、中川晃教、保坂知寿。後列左から、小林香、JKim、舘形比呂一、彩輝なお、風花舞 前列左から、岡本知高、クミコ、中川晃教、保坂知寿。後列左から、小林香、JKim、舘形比呂一、彩輝なお、風花舞

3月27日(木)に東京・日比谷のシアタークリエで開幕する舞台、SHOW-ismVII『ピトレスク』の公開稽古が2月27日に行われ、出演者のクミコ、中川晃教、岡本知高、彩輝なお、JKim、風花舞、舘形比呂一、保坂知寿、そして作、演出の小林香が顔を揃えた。

SHOW-ismVII『ピトレスク』チケット情報>

作品は1942年、ドイツ占領下のパリを舞台に、ドイツ軍の監視をかいくぐり、閉鎖されたキャバレーを再興しようと奮闘する人々を描くオリジナル音楽劇。作、演出の小林は「この作品はSHOW-ismシリーズの第7弾。今までのものよりも、かなりミュージカル寄りの作りとなっております。禁止行為である地下キャバレーを続けることで自由を獲得したいと願う姿を描きます。最初は、ふんわり明るく華やかな作品を作ろうと思ったのですが、せっかく日比谷という、たくさんの人に声が届くメジャーな場所でオリジナル作品を作るので、マイノリティーを扱う作品を作りたいと思いました。最近、色々なものが軽くなってきていると感じるので、他人に不自由を強いることに対して声をあげる人達の物語を作りたかった。シャンソン、オペラ、ミュージカル、ダンスなど色々なバックボーンのある個性豊かな10人のキャストが、お互いを知るところから始まり、協力して作品を作っている途中です。ぜひ楽しみにしてください」とアピール。

一方出演者も口々に意気込みを語った。シャンソン界から参加のクミコは「私は『レ・ミゼラブル』日本初演に出演しましたが、その時は稽古から逃げまくっていました(笑)。やっと還暦にそれをリベンジすることができる。口当たりの良い作品とは言えませんが、後味に勇気が残る、この時代にぴったりの作品だと思います」

オリジナル楽曲提供もした中川は「2曲書いています。演出の小林さんの作りたいビジョンを、的確に音楽で表現し、多様な個性にピタっとはまれば、ミュージカルでも音楽劇でもない、「SHOW-ism」に仕上がる予感がします。重い題材かもしれませんが、観に来ることで得られる感動が詰まった、今まで見みたことのない舞台を作りたい」

ソプラニスタの岡本は「初めてミュージカル・音楽劇に参加します。これまでオペラのキャラクターとして演じたことはありますが、舞台でダンスを踊るのは初めて。120キロの巨体でドタバタと跳ねて飛んでおります(笑)」

元宝塚歌劇団トップスターの彩輝なおは「今回改めてフランス側の視点で、ドイツから抑圧された歴史について学びました。とても重く、苦しく、つらい時代ですが、台本を読むと切り口が違う。抑圧だけでなく、それを背負った上での日常感も描かれています。奥深い作品に描かれているので、丁寧に演じ、押し付けるわけではなくじんわりとメッセージを届けたい」とコメントしている。

公演は3月27日(木)から4月3日(木)まで。チケット発売中。