車の原点である”運転の愉しみ”がこの車にはある

熊谷泰典氏  拡大画像表示

熊谷氏は「ヨーロッパ車はすべて単価の高いハイオクガソリンを使わざるを得ないところを、1.6Lはあえてレギュラー仕様にする。そこは強く推したいところです。またハイブリッド車では出せない車の原点である”運転の愉しみ”がこの車には確かにある」と語った。

確かにヨーロッパ車で『LEVORG』のライバルと言える車種は、どれも200万以上車両価格が高く、エンジンもハイオク仕様で、購入費用そして、維持費には断然の違いがある。『LEVORG』のライバルはハイブリッド車ではなく、ヨーロッパ車なのだ。
 

これが本物のエンジンとボディだ!

2.0L(300PS)から試乗してみることにする。場所はツインリンクもてぎのコースだ。

発進からググッと力の入った感覚に襲われる。スピードメーターがタコメーター並みの速さで上がっていくのだ。まさに驚異的加速。しかしスピード感はしっかりあって、よくある運転に破綻をきたすオーバースピードを全く意識させない。シャシーとボディの剛性の高さとVTD-AWDシステムが完全にマッチングして、これくらいの速度で走っているということがメーターを見なくても自然と感覚でつかめる。

コーナリングもしかり、恐怖心はまったくなく、このコーナーの入り口で、速度を○○kmにしたいと思ったらその通りにブレーキが踏んだ分効き、コーナリング中も路面にタイヤががっちり食いついているのをハンドルから感じることができる。もちろんタイヤは試乗専用のレーシングタイヤではなく市販される『LEVORG』に装着されているメーカー標準装着タイヤだ。

あえてスポーツリニアトロニックも試すため、高級感あるパドルシフトも楽しんだが、これも狙った回転数にスタンスタンともっていける優れモノ。マニュアル車の設定が無い『LEVORG』だが、マニュアル車愛好者にも、一度是非体験してほしい。とにかく運転していて愉しいを通り越して、気持ちよいのだ。