クエンティン・タランティーノが次回作に予定していた『The Hateful Eight』の脚本のリンクがウェブサイトにアップされた事件で、ウェブサイトのオーナー、ゴーカー・メディアが、裁判の棄却を申請した。タランティーノは著作権侵害でゴーカーを訴えているが、ゴーカーは、「リンクをアップしたのは直接の著作権侵害に当たらない」と主張している。

タランティーノは、書き上げた『The Hateful Eight』の脚本をごく数人にだけ見せたが、関係のないエージェントからクライアントの売り込みが入り、脚本が流出したことを知ったという。信頼を裏切られたことに激しい怒りを感じたタランティーノは、製作中止を決意。映画ではなく、本という形で世間に発表しようと思っていたところへ、ゴーカーが脚本全文のリンクをウェブサイトにアップしたようだ。どこから流出したのかは、今だに明らかになっていない。

文:猿渡由紀