岡村隆史

20日に開幕した第6回沖縄国際映画祭。21日、特別招待作品の『LIFE!』(日本語吹き替え版)の上映前に、ベン・スティラー演じる主人公の日本語版の声をあてた岡村隆史が舞台あいさつを行った。

舞台挨拶その他の写真

まずは「正直、こんなんできへん!」とオファーされたときのことを漏らした岡村。でもとりあえずと作品を観たところ、「ちょっとやってみようかなと、前向きな気持ちになれるステキな作品だった」と振り返った。

雑誌社で写真管理部に働きながら、変わりばえのない日々を地味に過ごしてきた空想癖のある中年男ウォルターが主人公の『LIFE』。雑誌の廃刊が決まり、表紙にするはずの写真のネガを紛失したことから、ウォルターはこれまでの日常の外の世界へ飛び出していくことになる。

空想癖のあるところが主人公と似ているという岡村。「架空の彼女を想定してみたりするんですけどね。一緒に仕事をした女優さんと付き合ってた体にしてみたり」と発言すると、司会者から「付き合う体ではなくて、付き合ってた体ですか!?」と苦笑まじりのツッコミが。だが岡村は全く動じず「そうすると仕事もすごく楽しいんですよ。あの子、昔付き合ってたのに、付き合ってないフリしてるわ、とかね」と告白。

さらに話は現実の悩みに。「僕ももうすぐ44歳だし、付き合ってというのも何でしょ。でも行こうとしたときは、そんなつもりじゃなかったって言われる。ええ感じやなと思って、チューしようと思ったら(どよめきが起こると)、いや、あの、ハリウッドばりのチューちゃいますよ、小鳥並ですよ。そういう人じゃないと思ってました、とかね」と始まり、どんどん映画からは外れたトークで、客席も巻き込んでの人生相談へと展開。

しかし最後は「一歩だけでも踏み出してみようかなと思える作品なんです。背中をポンと押してくれるような。今まで島らっきょう食べられへんかったけど、チャレンジしてみようとかね(笑)。ラストなんて本当に気持ちがいい、ブワ~って鳥肌立ちますよ!」と興奮を伝えた岡村。自身の背中も押してもらえた?

『LIFE!』
公開中

取材・文・写真:望月ふみ