今週のテーマ「缶コーヒー界の新星! セブン-イレブンPB缶コーヒー3本飲み比べ」

最近あらゆる業界で頭角を現し始めている「プライベートブランド(以下、PB)」。缶コーヒー界にもそんなPBブームの波は着実に押し寄せており、通常よりも少し安い価格でコンビニオリジナルの商品が売られていたりする。セブン-イレブンの挽きたてコーヒーシリーズもそんなPB商品の一つだ。


ブランド:セブンプレミアム
商品名:挽きたてコーヒー オリジナルブレンド

シンプルな商品名とパッケージからは味の想像がつかないが……飲んでみると想像以上のクオリティの高さに驚かされた。ミルクとコーヒーがそれぞれしっかり主張しており、かつバランスよく融合されているのだ。どこか一つに特化しているというわけではなく、コーヒー飲料としては標準的なゾーンをストレートに突いた味である。飲むまではどんな味かわからず、半信半疑で体験して衝撃を受ける――そんな「挽きたてコーヒー」シリーズを飲んだときの驚きは、僕がPerfumeを初めて聞いたときのそれに似ている。中でもこの「オリジナルブレンド」の優れたバランス感覚は、メンバーの中でもツッコミ役になることも多い「かしゆか」こと樫野有香に通じるものがある。

【成分(100gあたり)】

エネルギー(kcal) 36
たんぱく質(g)  0.6
脂質(g) 0.6
炭水化物(g) 7.0
ナトリウム(mg) 40~65
糖類(g) 記載なし

 

コク ★★★★☆
キレ ★☆☆☆☆
香り ★★★☆☆
甘味 ★★★☆☆
苦味 ★★☆☆☆

 

ブランド:セブンプレミアム
商品名:挽きたてコーヒー ブラック

 セブン-イレブンのPB「挽きたてコーヒー」シリーズで唯一のブラックコーヒーである本商品は、コーヒー豆の持ち味がうまく引き出された一本だ。といっても“キレすぎる”感じのブラックではなく、角のない柔らかい口当たりで非常に飲みやすい。ブラック愛好家以外にもターゲットを広げている印象を受けるのは、全国チェーンのセブン-イレブンならではだろうか。ただし、やや渋みが強く後を引くため、そこは好みが分かれるところではある。純粋な「ザ・コーヒー」として、本シリーズを中心でがっちり支える本商品のポジションをPerfumeで例えるなら、メンバーの中で仕切り役を務めることが多い「あーちゃん」こと西脇綾香。早寝早起きが得意だという彼女の印象ともブラックコーヒーは見事にマッチする。ブラックとミルク(オリジナルブレンド)とシュガー(微糖)、そのどれか一つの要素が欠けても本シリーズは物足りない。それはPerfumeも同じだ。

【成分(100gあたり)】

エネルギー(kcal) 0
たんぱく質(g) 0
脂質(g) 0
炭水化物(g) 0.6
ナトリウム(mg) 0~20
糖類(g) 0

 

コク ★★☆☆☆
キレ ★★★☆☆
香り ★★★☆☆
甘味 ☆☆☆☆☆
苦味  ★★★☆☆

 

ブランド:セブンプレミアム
商品名:挽きたてコーヒー微糖

 ほどよい甘さとミルク分、ブラックの味わいがほのかに残る「挽きたてコーヒー微糖」は、「オリジナルブレンド」と「ブラック」のちょうど中間に位置する缶コーヒーだ。甘さとコクはオリジナルブレンドよりも控えめで、渋みと苦味はブラックほどではない。そう書くと微糖が中途半端なポジションにあるように聞こえるかもしれないが、そうではない。ブラックは苦手だけどオリジナルブレンドのカロリーも気になる……という中間層のニーズに応えた、もっとも重要なポジションを担う缶コーヒーなのである。Perfumeメンバーの中で口数が少なくクールに見られがちだが実際には涙もろい一面を持つ「のっち」こと大本彩乃と同じように、この「挽きたてコーヒー微糖」も甘味と苦味、その両面を備えている。


【成分(100gあたり)】

エネルギー(kcal) 15
たんぱく質(g) 0.5
脂質(g) 0.3
炭水化物(g) 2.6
ナトリウム(mg) 35~65
糖類(g) 1.8

 

コク ★★☆☆☆
キレ ★★☆☆☆
香り ★★★☆☆
甘味 ★★★☆☆
苦味 ★★☆☆☆


※メーカーは3本すべてユーシーシー上島珈琲

やまだい・ゆうき 映画、漫画、ゲームなどエンターテインメント関連の記事を中心に執筆するフリーライター。飲料では特にコーヒーとカフェオレをこよなく愛しており、これまでに数百もの缶コーヒーの感想を記録している。ブログ