Qaijff Qaijff

Qaijffが4月4日に東京・O-Crestで『クアイフ』release 東名阪tour“ピラミッドを崩せツアーの東京公演を行った。

3月12日にリリースされた1stアルバム『クアイフ』のリリース東名阪ツアーの東京公演であるこの日、勢いに乗っているQaijffを見ようと、会場には多くのオーディエンスが詰め掛けていた。この日出演したCICADA 、TarO&JirOの熱のこもったライブが終わり、Qaijffの3人が登場すると、観客からは歓声が。1曲目はアルバムでもM1『Turn out』に続いて収録されている『signal』からスタート。後方からの照明でメンバーの表情は見えないが、それが逆に前のめりな演奏を煽る演出になっており、1曲目からQaijffの空気に会場を変えてしまった。その後『ピラミッドを崩せ』『ニューワールド』と激しい曲が続き、熱気が高まったところでMCへ。森彩乃は「凄く嬉しい!」とライブができる喜び、ゲスト出演したバンドへの感謝をその熱気のまま伝える姿が印象的だった

その後も、『モンスター』『重なる』など1stアルバムからの楽曲が披露される。ぴあのインタビューでメンバーは、CDよりライブが良いと言われるのは嬉しい反面、とても歯がゆいと語っていた。どうやってライブとのギャップを音源で無くすか、そんな事を言うアーティストは珍しかったので、その言葉がとても印象に残っていたのだが、この日のライブはそういった彼らの向上心が強く感じられるライブだったように感じた。音源でどれだけライブ感を出すかに苦心したあとは、ライブでどれだけ音源よりも正確に、熱のあるものにできるか、そのふたつをせめぎ合い繰り返していく事で、Qaijffはこの先もっともっと大きくなっていくだろうと感じさせた。

ライブが終盤に差し掛かっても、森、内田、三輪のアンサンブルは途切れることなく続いていく。MCでは4月12日(土)に行われる栄 CLUB QUATTROでのツアーファイナルに「来て欲しい」と笑いながら語っていた森だったが、この日のライブを見ればそれも冗談には感じられないほど、何度でもこのライブを体感したいと思っただろう。中でも『アイトハ』『future』『Clock hands』の3曲は、この日のライブに来た人が全員「明日からの生活を頑張ろう」と思える、前向きな楽曲で、まるでライブに来てくれた人々への3人からのメッセージのように思えた。

アンコールはアルバムでもラストを飾る『シーソー』。このライブ自体は最後になってしまったが、これからの大きな躍進を期待させるに十分な壮大なナンバーで、公演を締めくくった。