「新たなカルメンを」金森穣が新作ダンスへ野心

2014.4.14 16:50配信
会見より。左から、金森穣、井関佐和子 会見より。左から、金森穣、井関佐和子

10周年を迎える日本初の劇場専属舞踊団Noismが6月、本拠の新潟を皮切りに神奈川、兵庫で記念公演「Noism1×Noism2合同公演 劇的舞踊『カルメン』」を行う。4月3日、芸術監督で振付家の金森穣、副芸術監督でダンサーの井関佐和子が会見を行った。

Noism1×Noism2合同公演 劇的舞踊『カルメン』チケット情報

名作オペラでおなじみ『カルメン』を題材に、金森が演出・振付する新作。原作小説とオペラ台本からオリジナルの物語を創作。井関がヒロインのカルメンを演じる。「カルメンの野性性をどこまでつかみとって、彼女が掘り下げられるか。そのためにどんな演出をほどこすか。それが私の挑戦」と金森。一方の井関はポスター撮影からして大変だったと話す。「カルメンという強い女性を自分なりに表現してみるんですけど、穣さんに『違う』って言い続けられる。最終的には(セットにあった)『土を食べろ』と言われました」と笑った。

本作ではメリメの原作に登場する旅する学者=物語の語り部役に重点をおいたという。「ホセとカルメンの世界から一歩出たところに学者がいる。その学者の中の虚構と現実が波のように押し寄せて、舞台芸術と呼ばれるものの虚構性が現実を飲み込むような形でお届けできれば」と金森。音楽については「今までみなさんがご覧になってきたビゼーの音楽を用いた『カルメン』を刷新したい。新たな『カルメン』をあえてビゼーの曲だけで提示するというのが私の野心」と構想を明かす。

振付については「10年間やってきた手法を全て作品に用いたい。いろいろなアプローチを試みてきたが、この実験に全てつきあっているのがこの人(井関)なんです。佐和子は内側と外側のバランスがとれていて、今が一番いい時期。だから、こちらもチャレンジです。この動きだと簡単でつまらないと言われそうだなと思うとクソっとなる。もっとギャフンと言わせたいというか、驚いてほしいし、驚きたい」と金森。振付に注文をつけるのかと聞かれた井関は「若い頃は自分がやりたいことを言葉にしてました。さすがに、いろいろ学んだので今は顔に少しでるぐらいです」と笑う。対する金森は「佐和子だけじゃない。舞踊家って厳しいんですよ。みんな『ハイッ』と言ってやってくれますが、この振付なんだよってと思っていると動きに出ることがあるんです。心の中では思ってなくても動きが生きてなかったり。偉そうに振付しているみたいに思われるかもしれませんが、内心グサグサ刺されながらやってるんですよ」と苦笑いだった。

公演は6月6日(金)から8日(日)までりゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館、6月20日(金)から22日(日)までKAAT神奈川芸術劇場 ホール、6月27日(金)兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール)にて。チケット発売中。

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