『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』 (C)2014 MARVEL. ALL RIGHTS RESERVED.

先ごろ、“アベンジャーズ”シリーズが全米で最も興行収入をあげた人気シリーズの首位に立った。しかし、マーベル・スタジオのトップを務めるケヴィン・ファイギは、シリーズ最新作『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』で「これまでのマーベル映画とはまったく違うもの」を目指したという。新作は一体、どんな作品なのか? ファイギのインタビュー映像が公開された。

インタビュー映像

ファイギは、新作を製作するにあたり「コミックをベースに概要を描いた大まかなストーリーに沿い、僕たちが映画を通して伝えたいメッセージを理解し映画化してくれる監督を探していた」という。彼はこれまでも気鋭の監督たちを抜擢してきたが、本作では『ウェルカム トゥ コリンウッド』で注目を集めたアンソニー&ジョー・ルッソに企画を任せた。「彼らが手掛けたドラマシリーズの大ファンでね。僕たちが提示した70年代風の政治スリラーを、もっと現代に即したスタイルで、スーパーヒーローに趣を置いたストーリーにしたいというアイデアを、彼らはとても気に入ってくれた」

ファイギが本作で目指したのは「これまでのマーベル映画とはまったく違うもの」だ。「まず映画全体の雰囲気が全然違う。ユーモアとアクションがあるのはもちろんだが、キャラクターたちがそれぞれの生き方と向き合う姿が、豊かにより深く描かれている点は、これまでのマーベル映画にはなかったことだ」

彼が語る通り、新作では主人公スティーヴの内面が描かれ、先の見えないミステリアスなドラマと見事に融合している。第二次世界大戦中に強大な力を手に入れ、“キャプテン・アメリカ”になったスティーヴは戦闘中に眠りつき、70年の時を経て目を覚ました。社会情勢、軍のありかた、正義のありかたなど、すべてが変わってしまった状況下でスティーヴは戦うことになる。「『アベンジャーズ』では、現代に来て間もないキャップにあまり時間を割けなかった。だから今回はその点を掘り下げてみたかった。クリス・エヴァンスは素晴らしい役者で、キャップという役に体当たりで挑み一緒に成長している。また、善と悪がはっきりと別れていた世界から来たスティーヴが、グレイな部分の多い現代社会で歩みはじめる傍らで、これまで見せなかった新たな面も見せてくれるんだ」。

ファイギは本作で、豪快なアクションやサスペンスをパワーアップさせながら、同時にキャラクターの内面や苦悩、迷いを描くことに注力した。それはファイギ曰く「ソーがアスガルドに戻ったり、トニー(スターク)がマリブに戻ったりすることはあるけど、彼が40年代に戻って暮らすことは出来ない」と説明するスティーヴが主人公の『キャプテン・アメリカ』だからこそできたことではないだろうか。

『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』
4月19日(土) 2D/3D公開