『名探偵コナン』シリーズの原作者・青山剛昌氏

劇場版シリーズ18作目となる最新作『名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)』の公開を前に、原作の青山剛昌氏が取材に応じ「こんなにサービスしたのは、初めてかもしれない。まだ連載で描いていない部分も、ネタバレ的に盛り込んでいるから」と手応えを示した。連載20周年を記念する本作には、原作の重要人物たちも初登場しており、原作・映画双方にとってターニングポイントといえる位置づけになりそうだ。

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日本で前例のない連続狙撃事件が発生し、被害者の関連性から、米海軍特殊部隊“ネイビーシールズ”の狙撃兵が浮上。コナンらは犯人逮捕に奔走するが、事件にまつわる過熱報道やネット炎上で、東京はパニックに陥ってしまう……。おなじみのキャラクターはもちろん、FBI捜査官の赤井秀一、女子高生探偵の世良真純らキーパーソンも顔を揃えた。

「よくよく考えたら、敵がスナイパーってシリーズ初ですね。いつも爆弾ばっかりだから(笑)。スナイパーって、向こうはこっちが見えているけど、こっちは見えない。そんな怖さがある、大人向けのハードな内容にしたかったんです」(青山氏)

連載に加えて、映画原作も手掛ける青山氏にとって、両者はどのようなバランスで保たれているのだろうか?「バイオリズムみたいな感じで、『そろそろ映画が近いから、原作も盛り上げなきゃ』っていう意識はありますね。例えば、映画に怪盗キッドが出るんであれば、原作にも登場させる。オリンピック選手が、本番に向けて調節する感覚に似ているかもしれないですね」。20年にわたり、ファンに愛され続ける作品づくりの裏には、連載と映画が刺激し合う“相互作用”が隠されていた。

映画封切り後の4月23日に発売される「週刊少年サンデー」からは、“緋色シリーズ”と銘打った新展開がスタート。「入魂のシリーズになると自負しているし、はっきり言って激震が走ります! 映画を見れば、連載がより楽しんでもらえるはず。まずは劇場に足を運んでほしいですね」(青山氏)

『名探偵コナン 異次元の狙撃手(スナイパー)』
4月19日(土)より全国東宝系にてロードショー

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