『her/世界でひとつの彼女』Photo courtesy of Warner Bros. Pictures

本年度のアカデミー脚本賞を受賞した『her/世界でひとつの彼女』の予告編映像が公開になった。『マルコヴィッチの穴』『アダプテーション』などを手がける鬼才スパイク・ジョーンズ監督が新作で描くのは、人間と人工知能の恋愛だ。

『her/世界でひとつの彼女』予告編

本作の主人公は近未来のロサンゼルスで暮すセオドア・トゥオンブリー(ホアキン・フェニックス)。彼は手紙の代筆ライターをしており、文字だけで人々の心を揺さぶることができる才能を持っているが、長年連れ添った妻(ルーニー・マーラ)と別れて、孤独な日々を送っている。

予告編の映像はそんな彼が、最新のOSを入手し、最新型人工知能“サマンサ”(声:スカーレット・ヨハンソン)と出会う場面から始まる。サマンサは通常の“OS業務”をこなしながら、朝はセオドアを起こし、時には彼の私生活に踏み込んだ意見を言う。サマンサの願いはセオドアの心にすむ“孤独”を取り除くこと。その願い通り、セオドアと声だけのサマンサは様々な会話をし、行動を共にし、彼は笑顔を取り戻していく。

しかし、元妻はサマンサを「単なるPC」と言い放ち、友人は「彼女とは“本当の関係”じゃない?」と問いかける。実体を持たないPCに恋することはおかしいのか?それは本当の恋ではないのか? サマンサがセオドアと触れるために思いついた“ある方法”とは? 本作は少し奇妙な設定を用いて、誰もが共感でき、胸が少しだけ痛くなるラブ・ストーリーを描くという。

『her/世界でひとつの彼女』
6月28日(土)新宿ピカデリーほか全国ロードショー