中澤佑二(横浜F・マリノス) (c)J.LEAGUE PHOTOS 中澤佑二(横浜F・マリノス) (c)J.LEAGUE PHOTOS

横浜F・マリノスにとっても、FC東京にとっても、GW4連戦の初戦は重要な意味を持つ戦いとなるだろう。ともに3勝2分3敗。得失点差で横浜FMは11位、F東京は12位となっている。

4月26日(土) 横浜F・マリノス対FC東京 J1リーグ戦 チケット情報

だが、直近の戦いぶりは好対照である。横浜FMは3連勝スタートを切りながら、ここ5試合は2分3敗。しかもリーグ戦3試合連続無得点の上、4月22日には『ACL』グループステージ敗退が決まった。対するF東京は開幕4試合で2分2敗と苦しみながら、ここ4試合は3勝1敗と上げ潮にある。横浜FMとしては悪い流れを断ち切るために、F東京にとしてはこの勢いを持続するために、J1リーグ戦第9節が大事な戦いとなるのだ。

横浜FMの課題はハッキリしている。第8節・柏レイソル戦を0-0で終えた中村俊輔は、「やっぱり決定力が足りない。ボールが枠に飛ばない」と振り返った。1トップを伊藤翔から藤田祥史に変更したが、結果は出なかった。『ACL』では4月15日・22日に計3ゴールをマークした齋藤学もリーグ戦では第2節以降不発である。では、どうすればいいのか? 鍵を握るのは守備だ。高い位置からプレスをかけた時、いい攻撃の形を作っている。相手のカウンターを怖がってラインを下げず、横浜FMのサッカーを貫くしかない。さらに中村のセットプレーという武器もある。中村からの精度の高いボールを中澤佑二、栗原勇蔵、富澤清太郎ら高さのある守備陣が押し込むのも横浜FMならではの得点パターンだ。

いい守備からのいい攻撃を実践しているのが、最近のF東京である。アンカーの高橋秀人、森重真人、吉本一謙の両CBが強固な壁を作っている。攻撃となれば、ルーキーの武藤嘉紀が抜群のスピードで縦へ仕掛ける。チャンスメイクだけではなく、前節のセレッソ大阪戦では待望のリーグ戦初ゴールもマークした。3試合連続スタメン出場の平山相太も第6節・サガン鳥栖に続き、C大阪戦でも貴重なゴールを決めた。平山がターゲットになれば、武藤が裏へ飛び出す。武藤が敵陣深く切り裂けば、平山がゴール前に陣取る。さらにトップ下の河野広貴もセンスが光るパスを供給する。マッシモ・フィッカデンティ監督が目指す、攻守一体のサッカーを展開しているのだ。

直接対決ではF東京が11勝6分9敗とリードしているが、昨年の結果は横浜FMが2連勝を飾っている。4月26日(土)・日産スタジアムで勝点3を手にするのは横浜FMか、F東京か。両軍にとって、第9節がひとつのターニングポイントとなる。チケット発売中。