働き方を選べる環境作り

働き方に選択肢を与えてあげる方法。具体的には、勤務時間のフレックス制や在宅勤務制度の導入などが挙げられます。

今や多くの職種において、出社するという必要性は薄れつつあるでしょう。セキュリティ面なども考えると最初の体制づくりには多くの資金が伴いますが、ブラック化して組織そのものが崩壊してしまうことを考えれば、取り組んでみる価値はありそうです。

・オンライン会議の導入
・勤怠管理システムの導入
・WEBサーバーによる業務データの管理(外部からの取得・活用)

など、探してみれば実にいろいろな手段が見つかります。

例えば私は「子供との時間を増やしたい」という思いから独立し、会社経営とフリーライターというふたつの仕事をしています。主な仕事場所は、自宅です。もしかしたら、家族で一番自宅にいる時間が長いのは、私かもしれません。

朝起きたら、小学生の長男を「いってらっしゃい」と言って見送ります。そして、次男を保育園まで送り届けるのも、私の役割です。長男が小学校から帰ってくれば、私か妻のどちらかが「おかえりなさい」と迎える。妻もパートで働いていますが、お互いのスケジュールを調整して、出来る限り子供たちがひとりになる時間を減らすようにと考えているのです。

妻が「友達と食事に行きたい」といえば、私が子供を見ている番です。リビングにパソコンを持込み、子供たちを見ながら仕事をすることだって難しくありません。土日・平日問わず、学校や保育園の行事には、これまで必ず私も出席しています。

仕事において、現在は「時間」と「場所」という大きな制約があります。しかし、このふたつに自由度を持たせれば持たせるほどに、育児参加へのハードルは下がります。定時、フレックス、そして現在の働き方を経験したうえで、これは間違いないと実感していることです。在宅勤務によって空いた通勤時間を育児に当てられるだけでも、イクメンにとっては有り難いなことなのです。

無理をするから続かない。そしてストレスが溜まります。それならば、出来る限り無理なく働ける環境を作ってあげること。そして、それを“自分で選ばせる”ことは、ブラックイクメンを防ぐうえでも大切なポイントなのではないでしょうか。
 

今だからこそ必要な「イクメン」という存在

最近では、共働きの夫婦が増えています。それは金銭的な理由だけでなく、働くことを望む女性の増加も背景といえるでしょう。しかし仕事と育児の両立は、想像以上に大変です。これまで通り「育児は女性」と割り切っていては、女性が負担に押しつぶされてしまいます。育児でストレスや疲労が溜まり、それが今度は仕事にも影響して上手くいかない。

そんな現代社会において、イクメンは必要な存在といえるでしょう。夫婦がお互いに協力し合うことでこそ、仕事もプライベートも充実させることができます。そして、両親から多くの愛情を注がれて育つ子供は、やはり幸せなのではないでしょうか。

イクメンは、育児を仕事に対するモチベーションにすることが出来ます。誤解を恐れずに言うのであれば、中には仕事より育児を大切に思う人も多いでしょう。そんなイクメンにとって、育児をしやすい環境は感謝の対象です。そして感謝の思いから、「この会社のために」とさらに仕事にも熱意を持つことができるのです。