『百日紅(さるすべり)』(C)2014 杉浦日向子・MS.HS/「百日紅」製作委員会

『河童のクゥと夏休み』『カラフル』の原恵一監督の最新アニメーション『百日紅(さるすべり)』が2015年に公開されることが発表になった。本作は江戸風俗研究家でもある漫画家・文筆家の杉浦日向子の同名漫画をアニメ化したもので、プロダクションI.Gが制作を務める。

本作は、江戸を舞台に、3万点を超える浮世絵を発表し、庶民を魅了した浮世絵師・葛飾北斎と、北斎を支え、後に自身も浮世絵師となった娘・お栄(葛飾応為)を通して、江戸の町で生きる人々の姿を描く群像劇。原監督は「杉浦日向子さんの作品の中でも、特に『百日紅』は現実と幻想、人の生死や日常、季節の移り変わりが、とてもリアリティある描写で描かれていて、画面も変化に富んだ作品が作れると感じました。本作を映像化するにあたって、現実味のある“時代劇”にしたいと思うのと同時に、杉浦日向子さんという素晴らしい作家のことをもっと知ってもらえたらうれしいです」とコメントしている。

原監督はもちろんのこと、制作を手がけるプロダクションI.Gも海外にファンが多い。原監督は来月に開催されるアヌシー国際アニメーション映画祭に登壇し、本作の製作発表を行う予定で、日本だけでなく全世界の眼が本作に注がれることになりそうだ。

映画『百日紅』は2014年完成を目指して製作中で、2015年に東京テアトルの配給で全国公開される。

『百日紅(さるすべり)』
2015年、全国ロードショー