槇原敬之 槇原敬之

4月28日(月)、槇原敬之がツアー「Listen To The Music The Live ~うたのお☆も☆て☆な☆し」の東京公演を東京国際フォーラム ホールAで開催。同ツアーは昨年開催されたツアー以来約9か月ぶりに開催され、6月15日(日)大阪公演まで39公演が行われる。

今回のツアー初の東京公演となったこの日。開演時間となり、幕が上がりステージ上に槇原の姿が見えると、客席からは大きな歓声が。バックバンドとの息もピッタリで、伸びやかな歌声と演奏が会場中を包み込む。ツアー中のためセットリストの詳細は伏せるが、これまでのカバー作に収録された丁寧なアレンジとボーカルによる楽曲が、ライブでさらに魅力を増して次々と披露された。MCで槇原は、今回のツアーが今年の1月にリリースした、8年ぶりとなるカバーアルバム第3弾『Listen To The Music 3』に伴うものだという事にふれ「最初は軽く引き受けたんだけど、開催が近づくに連れて緊張してきた」と苦笑しながら話したが、それは彼がカバーした楽曲たち、そしてそれを歌っている人たちをリスペクトし、愛しているからだ、という事を実感した。カバーは今作で3作目であるが、こうした大規模なツアーでカバー中心のセットリストを披露するのは初ということで、初めて来た人はもちろん、毎回槇原敬之のライブに訪れている人も新鮮だったのではないだろうか。アップテンポな楽曲では踊り、バラード曲では聴き入る観客の姿も印象的であった。加えて、「自分の曲もカバーのような気持ちでやります」という事で、懐かしい曲もカバーと交えて披露されたのもこのライブのファンにはたまらない見所のひとつだった。また、カバー曲、直近の曲ではない曲のほかにも、2月にリリースされた『Life Goes On~like nonstop music~』も披露され、客席は大いに盛り上がっていた。

合間のMCでは、「初めて来た人は?」「どこから来ましたか?」など客席に問いかけ、アットホームな空気を作る場面や、若い頃から贔屓にしていた「BEAMS」がデザインしてくれたという今回のツアーの衣装についての話(ちなみに衣装はいくつかパターンがあり、この日の衣装のテーマは「パジャマ」だったそう)を披露。また、それぞれの楽曲に対する想い、カバー曲へのアレンジについて、色々なジャンルの音楽を聴くことの重要さなどのトークも随所に折り込み、音楽を愛する彼の一面も見られて、音楽家を志す人がこの日の会場にいたとすれば、これ以上ない勉強になったのではないだろうか。

最後まで、まさに「うたのお☆も☆て☆な☆し」な音楽の素晴らしさ、槇原敬之の素晴らしさを感じられた公演であった。

今回のツアーチケットは6月14日(土)15日(日)の大阪・オリックス劇場公演は5月17日(土)より発売開始。そのほかの公演は発売中。なお、現在ぴあでは6月10日(火)・11日(水)に行われる東京国際フォーラム ホールA公演の追加抽選を受付中。受付は5月8日(木)午前11時まで。