『ニューヨーク 冬物語』の撮影現場 (C)2013 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED.

『ビューフティフル・マインド』でアカデミー賞脚本賞を受賞したアキバ・ゴールズマンが『ニューヨーク 冬物語』で初監督を務めた。これまで数々の名作を生み出してきたゴールズマンがメガホンをとるとあって、コリン・ファレル、ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリーら豪華キャストが集結している。

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『シンデレラマン』『アイ,ロボット』『ダ・ヴィンチ・コード』なども手がける人気脚本家で、現代アメリカ文学の傑作のひとつとされるマーク・ヘルプリンの小説『ウィンターズ・テイル』を映画化した本作で、脚色だけでなく監督も務めた。2014年のニューヨークで、すべての記憶をなくしたまま100年以上も生き続ける男ピーター(ファレル)が、ある出来事をきっかけに、かつて恋に落ちた余命わずかな令嬢ベバリーとの日々を振り返り、自身に課せられた驚くべき“使命”を知っていく感動作だ。

これまでも数々の作品で脚本を執筆し、製作も手がけてきただけあり、映画人のゴールズマンに対する信頼は厚い。製作のマイケル・タドロスは「全員がアキバのファンなんです」と言い、『ビューフティフル・マインド』『シンデレラマン』でもタッグを組んだクロウは「僕とアキバは切っても切れない縁でつながっている。そんなふうに思えるコラボレーションの相手はめったにいるもんじゃない。一緒にセットにいるときも、一緒に脚本を練っているときも、そう感じるよ。僕の俳優人生のなかで本当に貴重なパートナーなんだ」と語る。

もちろん、脚本を書くことと、撮影現場で俳優を演出し、映画を導くのはまったく別の仕事だ。しかし、主演のファレルは「なにより感心したのは、明確なビジョンを持ちあわせていたことだ。この映画は、頭脳的というよりは、感覚的な作品だ。だからこそ、フィーリングがものすごく重要になる。彼はそれぞれの場面で、どのような感情を伝えるべきか、完璧にわかっていた」と言い、コネリーも「アキバはじっくり構想を練ってきただけあって、撮影現場でも明確なビジョンをもっていた」と振り返る。

ハリウッド有数の人気脚本家が監督として一体、どんな作品を描き出すのか日本公開まで楽しみに待ちたいところだが、ゴールズマン監督は本作を「僕にとって渾身の一作」と表現。その完成度に大きな自信をもっているようだ。

『ニューヨーク 冬物語』
5月16日(金) 丸の内ピカデリー 新宿ピカデリー他全国ロードショー