自分で買い物に行かせたあとのルール

それでは、実際の買い物にひとりで行かせてみましょう。

最初は一緒にショッピングモールに出かけて、親はカフェ等で待ちつつ子どもひとりの買い物をさせてみてください。
GAPやユニクロ、無印良品等のひとつのお店で完結するシンプルな買い物からスタートするといいでしょう。

何年か続けると、一人で出かけてマイペースでいくつもの店を回りながら服を選んで買ってこれるようになります。

買い物に行かせた後は、ちゃんと予算を使って買い物してきたか報告をさせましょう。服を買うために渡したお金ですからおこづかいに流用させてはいけません。上手に買えたらほめてあげ、残った予算があれば別のものも買わせてあげるといいでしょう。

慣れてくると、子どもが最初の申告と違うものを買ってくることがあります。あまり目くじらをたてず、大目に見てあげましょう。
むしろ、どうしてそれを買ったのか、予算のしわ寄せはなかったのかなどを質問し、今後の買い物に経験が活かされるようにアドバイスします。

 

大人になって自分で服を買いに行くとき失敗をしなくてすむ

子どもが一緒に買い物に行ってくれないからと、親がひとりで買い物にでかけて見つくろってしまうと、返ってから子どもの反発を招いたりします。せっかくの苦労も報われずがっかりです。それなら自分で考えさせ、買い物させたほうが何倍も有意義だと思います。

実はこのルール、私が高校生になって以降、親と決めた買い物の方法です。夏と冬の年2回、1~2万円くらいの範囲でコートから靴、シャツまで自分で買うことにしていました。

学校帰りに駅前商店街にある安いが洒落たお店を巡ったり、ダイエーや西友もチェックしながら買い物をした経験は、生きた金銭教育としてとても貴重だったと思います。

ずいぶん失敗した買い物もありましたが、おかげで社会人になって以降は、服を買うことであまり失敗せずにすんだと思っています。

子どもが買い物につきあってくれないと悩んでいるお母さん、試してみてはいかがでしょうか。

やまさき・しゅんすけ 「人生の幸せの問題は、たいていはお金の問題である」という考えのもと、お金と幸せについて考えるファイナンシャル・プランナー(FP)。公的年金制度・退職金制度、投資教育が専門。Twitterでは毎日一言「お金の知恵」をツイートしてます。副業はオタクで、まちあるき、アニメとコミック、ゲーム好き。所属学会は東京スリバチ学会と日本年金学会