展示されるのは、試合の写真ばかりではない。2002年、日本代表が初めてW杯で勝利したロシア戦の横浜スタジアムを空撮した写真や、都内のカフェでドーハの悲劇に崩れ落ちるファンの姿を捉えたものもある。なかでも伊東氏が印象的だったのは、02年W杯後、時の小泉純一郎首相から代表戦士たちが感謝状を受け取った一枚だ。

「20年の時代をすべて移し込むという狙いがあるので、試合の写真ばかりではありません。ファンが道頓堀に飛び込んでいる写真は、まさに当時を切り取っています。サポーターの写真をけっこう使わせてもらったのは、一体感が歴史をつくってきたと強調したかったから。こうしたテーマの写真展は、朝日新聞にしかできないと自画自賛しています(笑)。力を入れてキャプションを書いたので、じっくり読んでほしいですね」

17日の名波氏のトークショー後には、円陣企画を実施。日本代表ユニフォームの背中に描かれた赤い線と同じシールが来場者に配布され、それを張って名波氏、MCを務めるテレビ朝日の竹内由恵アナと一緒に円陣を組むことができる。

また、「Audi×SAMURAI BLUE 11 Limited Editionモデル」の車が11台展示され、サッカー日本代表グッズがもらえるスタンプラリーも実施される。

さらに17、18日の夕方には、通常の日本代表戦でスタジアムのサポーター席に掲げられるジャイアントジャージが芝生会場に設置される(天候によって中止の場合あり)。これにメッセージを書き込むことができ、ジャージはW杯を戦うブラジルの会場に届けられるという。日本で本番を見守るファンも、願いを現地に送ることができるのだ。

歴史を知れば、現在と未来に重みが出る。五感を鋭敏にすれば、同じ試合でも感じ方が大きく異なってくる。少しでも知識や教養を増せば、人生は豊かになる。

奥行きを持って日本代表の歴史を体感しておけば、W杯ブラジル大会の楽しみが倍増することは間違いない。
 

サッカー日本代表戦 応援イベント

【開催日時】2014年5月16日(金)、17日(土)、18日(日)11時~19時

【場所】東京ミッドタウン(東京都港区赤坂3-7-1)※東京メトロ、都営地下鉄の「六本木」駅下車、入場無料

【プログラム】

●5月16日(金)12時~13時

オープニングトーク
・中西哲生 「日本代表が世界一になる日」・聞き手=中小路徹(朝日新聞スポーツ部記者)、MC=竹内由恵(テレビ朝日アナウンサー)

●5月16日(金)18時~18時45分

オープニングナイトトーク
・岡田武史、中山雅史 「監督にとっての世界、選手にとっての世界」
・聞き手=潮智史(朝日新聞編集員)、MC=竹内由恵

●5月17日(土)14時~14時45分

トークセッション
・名波浩 「世界で戦うために①」 ・聞き手=潮智史、MC=竹内由恵

●5月18日(日)14時~14時45分

トークセッション
・宮本恒靖 「世界で戦うために②」・聞き手=潮智史、MC=竹内由恵

※トークセッションの時間は予定です。ゲスト、MCは変更になる場合があります。

【イベント】

●日本代表特製グッズなどがもれなく当たる! 「サッカースタンプラリー」
●Audi×SAMURAI BLUE 11 Limited Editionモデル展示

●5月16日(金)
・ザッケローニ監督のリアルマネキン登場 「イルミステル」と写真が撮れる!

●5月17日(土)、18日(日)15時~17時(予定)
・「日本代表特大ユニホーム ジャイアントジャージー」展示

【同時開催】
●5月16日(金)、17日(土)、18日(日)11時~21時

・朝日新聞報道写真展 「SAMURAI BLUE 戦いの軌跡 1993-2014」
ドーハの悲劇からブラジルW杯出場までをパネル・モニターで立体的に展示する朝日新聞ならではの特別写真展。東京ミッドタウン ガレリア1F-3Fで入場無料

公式サイト→[http://digital.asahi.com/info/football/event0516.html]
 

 1979年埼玉県生まれ。上智大学在学中からスポーツライターとして活動。05年夏から4年間、英国でセルティックの中村俊輔を密着取材。現在は野球を中心に執筆。『東洋経済オンライン』で「野球界に見る、凡才がトップに登り詰める方法」を連載。著書に『人を育てる名監督の教え すべての組織は野球に通ず』(双葉新書)がある。