『Celebration 100!宝塚~この愛よ永遠に~』稽古場より 『Celebration 100!宝塚~この愛よ永遠に~』稽古場より

今年、創立100周年を迎えている宝塚歌劇団。その卒業生たちが集い、“タカラヅカ”の素晴らしさを謳い上げるショーステージ『Celebration 100!宝塚~この愛よ永遠に~』が5月18日(日)より上演される。レギュラー出演者、期間別出演者にスペシャルゲストあわせると、トップ経験者が39名も名を連ねる今回のショー。開幕目前の5月上旬、その稽古場を取材した。

『Celebration 100!宝塚~この愛よ永遠に~』 チケット情報

この日の稽古場は、一幕冒頭から本番同様に通す“通し稽古”。オープニングから、元トップスター麻路さき、高嶺ふぶき、稔幸、姿月あさと、湖月わたる、貴城けいが懐かしのナンバーを披露していく(同じくレギュラー出演の杜けあきはこの日は欠席)。麻路が星組でのトップお披露目公演だった『国境のない地図』より「風になりたい」を歌い上げれば、初代宙組トップスターの姿月が、自身のトップお披露目であり宙組の旗揚げ作だった『エクスカリバー』より「未来へ」を熱唱するなど、それぞれのスターの持ち歌とも呼べるナンバーの連続で、まさに“あの伝説が蘇る”といった構成。一方で風花舞、星奈優里、大鳥れい、彩乃かなみ、蒼乃夕妃らトップ娘役経験者たちは、現役当時と変わらぬ可憐さで「ハロー・タカラヅカ」「ハロー・タカラジェンヌ」といった、宝塚を代表するショーナンバーを歌い継ぐ。

さらに<A日程><B日程><C日程>と期間を分け異なるキャストが出演、それぞれ『ベルサイユのばら』、『エリザベート』、『風と共に去りぬ』という、宝塚が誇る代表作3本をピックアップしたコーナーが設けられるのも見どころのひとつとなっている今回のステージ。この日は瀬戸内美八、峰さを理、南風舞、一路真輝(東京公演のみ)が出演する<B日程>の稽古日。同時期に星組に在籍していた瀬戸内、峰、南風は、3名が共演した懐かしの舞台のナンバーを披露。また『エリザベート』コーナーでは、一路をはじめとしたスターが実際に演じた役柄に扮しナンバーを歌っていく。「この役を演じるこのスターがもう一度見たかった!」というファンの思いが実現するステージになっているとともに、経験者ならではの歌は説得力があり見ごたえ充分。回顧だけではない、宝塚出身のスターならではの存在感や実力を、ひいては宝塚歌劇という土壌の豊かさを改めて感じ取ることができる。

何より、出演者自身が楽しそうなのが良い。スターらしいバッチリ決まった笑顔から、久々に組んだトップコンビの少し照れたような素の表情まで、稽古場には笑顔が溢れていた。100年間続く宝塚歌劇団のアニバーサリーを祝うステージは、100年変わらぬ“タカラヅカ愛”から生まれてくるのだ。

公演は5月18日(日)から6月8日(日)まで東京・青山劇場、6月13日(金)・14日(土)に愛知県芸術劇場 大ホール、6月20日(金)に島根県民会館 大ホール、6月24日(火)から30日(月)に大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演。チケットは発売中。