実写でも、そしてアニメーションでも主流になってきいる3DCG。果たして3Dはアニメーションに何をもたらしていて、何を変えつつあるのか。
飛び出す映像の目新しさと面白さは、今は昔! 新たな表現と技術が、アニメーション、そして映画自体をさらに奥深いものに進化させていた!!

目にも心にも優しい3D表現。技術と演出がもたらす新機軸

『009 RE:CYBORG』 (C)Production I.G (C)ISHIMORI PRODUCTION INC. 拡大画像表示

技術の進歩とともに、その数も増え続けている3Dアニメーション。
ただ、ジャンルとして定着して供給がおこなわれているにしても、需要が整っているかといえば、疑問が残るところもある。技術に演出が追いついていないという点、または物理的に目が疲れるという点。厳しい見方をすれば、特異なジャンルとして特異なまま形骸化してしまっているとも言えなくない。映像好きには楽しい3Dだが、アニメーション好き、そして映画好きで3Dを受け入れられずにいる人も多いはずだ。
しかし、技術が進歩していくように、演出も進化していくもの。またさらに新しい表現、発想、そして才能がもたらされ、そのなかから新世代の3Dアニメーション映画と呼べる作品も次々に出てきている。
たとえば、『ALWAYS 三丁目の夕日'64』も控える山崎貴監督と、白組で活躍するCGクリエイター・八木竜一がタッグを組んだ、『friends もののけ島のナキ』。

『フレンズ もののけ島のナキ』
(C)2011 「friends」製作委員会
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浜田広介による珠玉の童話『泣いた赤おに』を原案に、優しくぬくもりある映像が作られている。本作で採られたスタイルは、約2m四方のミニチュアセットでカメラを動かして撮影をおこない、その映像にCGで作られたキャラクターたちをはめていくというもの。実写とCGを融合させた表現で、これまでにない3Dアニメーションを作り上げている。

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