2013年11月10日 サン・パオロ大聖堂 ベートーヴェン「交響曲第9番」演奏の模様 (c)鍋島徳恭 2013年11月10日 サン・パオロ大聖堂 ベートーヴェン「交響曲第9番」演奏の模様 (c)鍋島徳恭

国際的に活躍中の指揮者・西本智実と、彼女が創設したイルミナートフィルハーモニーオーケストラが、2013年に続いて再びヴァチカン国際音楽祭に出演することが決定した。

「西本智実指揮 イルミナートフィルハーモニーオーケストラ」の公演情報

2002年以来、毎年秋にヴァチカン領内およびローマ市内のヴァチカン直轄のキリスト教礼拝施設を会場に催されているヴァチカン国際音楽祭。ホスト・オーケストラはウィーン・フィルが務め、その他にも世界に名だたる名門オーケストラが招かれている。西本智実率いるイルミナートフィルハーモニーオーケストラ&イルミナート合唱団は、昨年11月にアジア初の団体として招聘され、枢機卿音楽ミサでは1985年のカラヤン指揮ウィーン・フィル以来となるオーケストラ演奏を披露するなど、快挙を成し遂げた。

2年連続の招聘となる今秋は、ウィーン・フィルととともにメイン・オーケストラとしての演奏が決定。枢機卿音楽ミサ(サン・ピエトロ大聖堂)では、モーツァルト作曲の「ミサ曲 K.427」と「戴冠式ミサ K.317(ヴァチカン指定抜粋)」、さらに昨年に続いて再び「オラショ」(※)を。サン・パオロ大聖堂でのヴァチカン国際音楽祭では、ヴェルディ作曲の「レクイエム」を演奏する。

※オラショ=16世紀末に宣教師から長崎県平戸市生月島に伝わり、隠れキリシタンに歌い継がれた西洋音楽。起源はイベリア半島で歌われていたグレゴリオ聖歌。

10月のヴァチカン国際音楽祭出演に先駆け、8月23日(土)には、西本の母方の祖先の地である長崎県平戸で演奏会を開催。同地に歌い継がれた「オラショ」と「第九」を演奏する。