モテ男パターン3『パンダ系男子』

パンダの魅力はずばり、あの白黒模様の可愛らしさと、『笹しか食べないこと』です。『ユーカリしか食べない』コアラが大人気なのと同じく、偏食も極めればチャームポイントになるという一例でしょう。

パンダ系男子になるのは意外と簡単です。
女性が義理チョコをくれようとしたら、
 

「オレ、笹しか食わねぇから」

 

と言ってみましょう。このとき、実際に笹を頬張っているのが重要です。それからチョコの箱をさも嫌そうにつまみ上げ、「これ……本当に食べ物?」と目を剥きます。

女性は「こんなこと言われたの生まれて初めて!」と新鮮味を感じ、貴方のことが頭から離れなくなるはずです。そして一年中、「なにをあげたら食べてくれるかな?」と悩み続け、来年のバレンタインでは義理笹を送ってくれるようになるでしょう。

 
 

モテ男パターン4『キリン系男子』

キリンの特徴はやはり、あの圧倒的な背の高さでしょう。それなのにさらに、高いところの葉っぱを食べようとする。地面の草を食べればいいのに、あえて高望みする。そんな向上心の強さがキリンの魅力です。

キリン系男子になるにはまず、ヒールの高い靴を履きます。加えて、シルクハットを被ります。
はい、これで五十センチほど水増しできましたね?
この状態で誰かに「○○クンって彼女いないの?」と聞かれたとき、
 

「身長10メートル以下の女には興味ないんだよね」

 

と答えましょう。
「なんて理想が高いの!?」と女性は驚愕し、貴方についていけばきっともっと上まで行ける、この人と一緒にいたい、と願うようになるでしょう。

 
 

モテ男パターン5『クジャク系男子』

クジャク系男子は女性の前で絶対に地味な格好をしません。動物園でバッと羽を開いてオーディエンスの視線を独り占めするクジャクのように、派手に派手を重ねて派手を極めます。

その一、クジャク系男子は身の回りを赤で固めます。赤い服を着、赤い靴を履き、髪を真っ赤に染め、お歯黒ならぬお歯赤で歯を攻撃的に演出し、真っ赤なスポーツカーに乗ります。「今日は赤が足らないな?」と感じたら、自ら電柱などに頭突きすることで赤を足すこともためらいません。『鮮血のサンタクロース』と呼ばれるようになっても笑顔です。

その二、クジャク系男子はお目当ての女性がいない場所では決しておしゃれをしません。家ではジャージとナップザック、これが鉄則です。派手な羽を開くのは大事なときまで取っておくのです。