いろんなところで「やっぱ、ウルフルズやってほしいんやろな」って実感した

――活動休止中は、ウルフルズのことは考えないようにしていましたか?

トータス 考えなかったわけではないけど、そう思わんとソロに集中できひんし、前へ進められへんかったっていう。

ケイスケ だから、最初はしんどい面もまだあった。でも、メンバーそれぞれが意志をハッキリ持って。活動休止までのような曇りはなくなったから(笑)。

ジョンB あと、単純に自分のソロよりも、ウルフルズを観たい人がたくさんいるわけで。ソロのライブでいろんなところに行ったけど、「やっぱ、ウルフルズやってほしいんやろな」って実感するわけ。それが全て。

サンコン そうやね。ただ、これはオレ個人の話やけど、4年半の間、ウルフルズのことを考えていなかったわけじゃなかったよ。色んなCDとかを聴いてても、ふとさ、「あ、これウルフルズっぽいかもな」と思う瞬間があるのよ。そういうのを見つけたとき、自分のiTunesのプレイリストに「ウルフルズネタ」って書いて、すぐ聴けるようにもしてたし。

――じゃあ、「ウルフルズ」という自分たちが築き上げてきたものに対する思いが強かったからこそ、一度、活動を休止させるのは必然だったとも考えられますね。

サンコン そうやね。活動休止までは普通じゃないしんどさやったし。「ちょっともう耐えきれへん」「無理無理」みたいな。バンドってやっぱり4人なら4人が接しあって作りあげていくものやけど、言うても他人やからね。「なんで理解出来ひんねや!」みたいな感じで、バンド全体がギクシャクしていったと思う。

トータス あのとき、「ウルフルズをなんとかしたい」「続けたい」っていう気持ちは4人が4人とも同じやったと思う。でも、そこに知恵を絞る体力が残ってなかった。

でも、今思えばやってるときはわからんかったけど、いったん止めてみて初めて気付くことがいっぱいあったもんな。アカンなりにやる場合もあると思うけど、ホンマにアカンときは潔くアカン、休むというほうが良い場合もあるってことがわかったから。

前はオレばっかりが勝手に前へ前へ行ってる感じがあった。それはメンバーが来ぃひんからじゃなくてオレが勝手にひとりで前のめりになってたからなんやけど、今はメンバーみんな前のめり。それがバンドらしくて、すごくオモロいよ。