『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』Photo by Alison Rosa (C)2012 Long Strange Trip LLC

カンヌ映画祭で『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』予告編

グランプリに輝いたジョエル&イーサン・コーエン監督の最新作『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』では愛らしいネコが重要な役どころを演じている。俳優たちにひけをとらない“名演”を見せたネコの出演映像がこのほど公開された。本作は、1961年のニューヨークでシンガーをしているルーウィン・デイヴィスのトラブル続きの日々を主軸に、彼と仲間たちが、後に音楽シーンを変えることになる新しい波の萌芽と、ある時代に出会い、すれ違っていく姿を描いた作品だ。レコードは売れず、一夜を共にした女友達からは妊娠したと告げられ、暮す家もないデイヴィスはある日、友人宅で一匹のネコに出会う。デイヴィスの外出時にドアを飛び出したネコは、彼と行動を共にするも、スキがあればデイヴィスの腕をすり抜け、どこかへと消えてしまう。このほど公開された映像にはデイヴィスと共にシカゴへと向かうネコの姿が登場。一緒の車に乗り合わせた謎のドライバーが自身の過去について語り、デイヴィスはそれに反応するが、驚くべきことにネコはデイヴィスと同じタイミングで目線を移動させる。コーエン兄弟はネコに演出をつけたのか、気まぐれなネコがカンヌ受賞監督の言いつけをちゃんと聞いたのかは不明だが、劇中に登場するネコがとにかく愛らしく、デイヴィスと仲間たちと同じぐらいの“存在感”を発揮していることは確かだ。ちなみに劇中に登場するネコの名前はなかなか明かされず、デイヴィスはずっとネコの名前は何だったのか思い出そうとしている。やがて劇中のあるシーンでネコの名は明らかになるが、その名はコーエン兄弟の過去の“ある作品”に関係がある名前だそう。映画を鑑賞しながら、ネコの名前を探る楽しみもありそうだ。『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』5月30日(金) TOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー

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