インテルが展示する「ウルトラブック」

【ラスベガス発】薄型・軽量で「新しいジャンルのモバイルPC」という印象の強い「ウルトラブック」。しかし、インテルによれば、すでに発売となっている75種類の「ウルトラブック」は、液晶ディスプレイのサイズが13型クラスだけでなく、14型や15型などのモデルも多く、スタンダードのノートPCとして支持を集めているという。「特別なノートPCではない」というわけだが、そのなかで、米国で主流になっている表記「インチ」を改めて「ミリ」に変更していくことを提案。より数値が小さくなる「ミリ」の表記で、さらに薄型化を訴求したいようだ。

世界最大のコンシューマーエレクトロニクスの祭典「2012 International CES(CES 2012)」が開幕した1月10日。インテルは早朝に報道関係者を集めて、いち早くブースを公開した。ブースでは、次世代CPUを搭載した「ウルトラブック」の多彩な使い方を提案している。「次世代」とは、前日の9日に開催した記者会見で、ムーリー・エデン副社長兼PCクライアント事業本部長がアピールしていたことだ。

前日の記者会見では、例年のような新製品のお披露目はなく、昨年から展開している「ウルトラブック」の実績紹介と、今年前半に登場を予定している第三世代のCPU「Ivy Bridge」(開発コードネーム)を紹介。第三世代のCPUを搭載する「ウルトラブック」がもたらす体験を、デモを通して説明しただけにとどまった。そこで、一般来場者が訪れる前に、報道関係者に次世代CPUを搭載した「ウルトラブック」を体験させ、評価させようと考えたわけだ。

実際に触ってみた「ウルトラブック」は、タッチ操作をはじめ、さまざまな可能性を詰め込んでいた。軽量・スリムボディで高いパフォーマンスを発揮することはわかっていたが、次世代の「ウルトラブック」には、さらに大きな期待がもてる。

スマートフォンやタブレット端末の登場で、PCユーザーはモバイル端末としてモバイルPCを持たなくなっている。しかし、次世代の「ウルトラブック」なら、薄型・軽量で持ち運びに便利、加えて大画面なら家庭内でも使える。PCの活性化につながりそうな予感がした。(デジタル&家電ライター・コヤマタカヒロ)