『一分間だけ』(C)2014映画『一分間だけ』

今月31日(土)からは日台合作映画『一分間だけ』が公開されるが、本作だけでなく映画や音楽などエンターテインメント業界においても、日本と台湾の様々なコラボレーションが立て続けに決定し話題となっている。

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本作は、アカデミー賞監督アン・リーの弟であり台湾を代表するプロデューサーのガン・リーが、台湾でも女性を中心に大ヒットした原田マハの原作に惚れ込み、beachwalkers.グループの吉田正大氏と映画製作会社“安可電影公司”を設立して製作したものだ。トップ俳優のピーター・ホー、チャン・チュンニンが主演を務め、日本からは台湾のテレビ番組にも出演している池端レイナが参加。台湾では5月に公開され好評を集めた。

そのほか、今年に入ってから台湾では、日本と台湾のスタッフ・キャストにより共同制作された『GTO TAIWAN』が3月に放送。AKIRA、城田優、山本裕典ら主要キャスト以外は全て台湾キャストとなっている。さらに、『一分間だけ』のチャン・チュンニン主演で、6月1日から放送される台湾の連続ドラマ『You Light Up My Star』では、主題歌を福山雅治が担当。日本では、4月から放送中の佐藤健主演のドラマ『ビター・ブラッド』の主題歌を台湾の人気バンド、メイデイ(五月天/ Mayday)が担当している。ほかにも、映画『KANO』では、日本統治時代に台湾から甲子園に出場したチームが準優勝した実話が描かれ、永瀬正敏、大沢たかお、坂井真紀らが出演。8月30日(土)公開の『ルパン三世』には台湾の人気グループF4のジェリー・イェンも出演している。

様々な形で日本と台湾のコラボレーションが実現していることについて、台湾映画・ドラマ研究家の稲見公仁子氏は「日本と台湾がコラボレートしやすいのは、メンタリティの部分で、日本人と台湾人には共通するものがあること、双方の社会が現在抱える問題点、例えば女性の社会進出、晩婚化、少子高齢化など、共通するものがあることなどが挙げられると思います。日本のトレンディドラマを見て育った世代が台湾の製作現場でメインになっていて、日本の影響を受けているからではないでしょうか」と分析。台湾は、旅行業協会が発表した今年のGWで1番人気の旅行先になっており、今後も日本と台湾のコラボレーションはさらに活発になりそうだ。

『一分間だけ』
5月31日(土)公開