左から、長田育恵、市川海老蔵 左から、長田育恵、市川海老蔵

市川海老蔵が8月に行う「第二回 自主公演 ABKAI 2014」の製作発表会見を5月28日、都内で行った。

「ABKAI」は“伝統の継承”と“新時代の歌舞伎の創造”をテーマに海老蔵が昨年より始めた自主公演。今回は古事記を題材にした新作舞踊劇『SOU~創~』と人気演目『義経千本桜』から『河連法眼館の段』を上演する。

新作舞踊劇について海老蔵は「映画のような夢を見た。僕にはこれを映画にはできないが、歌舞伎にならできると思った」と創作のきっかけを話す。古事記を6分割して今回がその第1章になるという。見どころは「スサノオが最後に闘う立ち回り」。「ある化け物と闘う場面ですが、そこはお金がかかって大変かな」と笑う。会見には脚本を手がける若手劇作家・長田育恵も出席。「海老蔵さんからうかがう想像力豊かなイメージをどうにかして歌舞伎の舞台にするか苦心している」と打ち明けながら「海老蔵さんはスケールの大きな発想をなさる方なので、従来の古事記の行間を広げていくような物語性のある作品に仕上がっていくのではないか」と手応えを話した。

もう1作『河連法眼館の段』(通称四の切)については「海老蔵流の「四の切」を作りたい。「四の切」は澤瀉屋のおじさん(猿翁)から教わって大変勉強になった演目のひとつ。いつか自分のものを作ってみたいと思っていた」と海老蔵。「演出は派手なことを考えてます。もちろん宙乗りもやります」とアピールした。

公演は8月5日(火)から10日(日)まで東京・新橋演舞場にて。チケットの一般発売は5月30日(金)午前10時より。