『ポンペイ』(C)2014 CONSTANTIN FILM INTERNATIONAL GMBH AND IMPACT PICTURES (POMPEII) INC.

『バイオハザード』シリーズのポール・W・S・アンダーソン監督が手がける最新アクション大作『ポンペイ』のメイキング映像が公開になった。本作はアクションやロマンスがふんだんに盛り込まれているが、アンダーソン監督は一夜にして歴史から姿を消した都市“ポンペイ”を完全に再現して撮影することにこだわったようだ。

『ポンペイ』メイキング映像

本作は、西暦79年に火山の噴火によって灰になった街ポンペイを舞台に、そこで生きる剣闘士のマイロ、上流階級の娘カッシアらのドラマを描いた大作だ。幼少期からポンペイの街に魅了されてきたアンダーソン監督は、6年に渡って企画開発を行い、可能な限りVFXを使うことなくポンペイの街を再現して撮影することを決めた。『バイオハザード』シリーズでもアンダーソン監督とタッグを組んできたデニス・ベラルディが本作でもVFX監修を担当。撮影開始前にポンペイ遺跡に行き、3万5000枚にもおよぶ高解像度写真を撮影し、街を測量し、バーチャル版のポンペイを作り上げた。さらに撮影時にはキャストだけでなく、動物や市場に並ぶ食べ物も本物が運び込まれた。アンダーソン監督はメイキング映像で「見た目だけでなく、臭いや雰囲気も本物だ」と語る。

さらに劇中で描かれる格闘シーンやアクションも可能な限り、実際の俳優の演技によって描かれることになった。主人公マイロを演じたキット・ハリントンは連日トレーニングに明け暮れたそうで「この作品でたいていのことは経験した」という。メイキング映像に収録されているのはハリントンとキーファー・サザーランドの対決シーンで、再現されたポンペイの街で、実際にふたりが剣を手にして戦う。火山の爆発によって終始、灰が降り注いでいるが、これもCGではなく実際に灰を降らせて撮影が行われた。

一方、ヴェスヴィオ火山の噴火シーンや、崩れ行くポンペイの描写には最新のVFX技術が使われた。CGを用いて実際には近づくことのできないアングルや距離から大噴火の脅威を描くためだ。これらのシーンはいずれも3D版で観たときに立体的に見えるよう計算されており、映画は歴史から消えた街のかつての姿と、崩壊の一部始終を極めてリアルに描き出している。

『ポンペイ』
6月7日(土)よりTOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー