『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』 (C)2014 Disney Enterprises. Inc. All Rights Reserved.

昨冬に公開され、人気を得たディズニー・アニメーションの第2弾『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』が7月に公開になる。本作は農薬散布機からレーサーになる夢をかなえた飛行機ダスティが主人公だが、新作ではなぜかレスキュー隊員になるために訓練を積むという。なぜ彼は災害救助の世界に転身したのか? そこにはスタッフの“ある発見”が大きく関係しているようだ。

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高所恐怖症を克服し、世界一周レースで優勝したダスティは人気レーサーとして人々の注目を集めるが、最新作ではある理由でレーサーを休んでレスキュー隊に入隊する。多くの続編では、前作のドラマをさらにスケールアップさせるか、新たなトラブルを盛り込んで物語を作り上げるが、スタッフたちは安易な道を選ばずに、“ダスティ”とはどんなキャラクターなのかを改めて考えたという。本作で監督を務めたボブス・ガナウェイは「私たちはダスティのインスピレーション源となった農薬散布飛行機について、より詳しく調べました。そして、実は山火事の消防用飛行機としても利用されていたことを知りました」と振り返る。「この飛行機は山火事の消防飛行隊において最も小型の飛行機になります。しかも、1955年にメンドシノ国立公園の火事で空中投下を行ない歴史上最初のエア・タンカーとなった飛行機は、農薬散布機を再利用したものだったことを私たちは知りました。つまり消防飛行はダスティにとって先祖伝来のものだったわけです」。

そこでスタッフは、レスキュー隊のドラマを描くことで、より深くダスティの隠された力や、トラブルを抱えながら前へと進もうとする姿が表現できるのではないかと考えた。単純にド派手な場面を描きたいからではなく、ディズニーが長年追求してきた“キャラクターの掘り下げ”が、ダスティをレスキュー隊員に転身させたのだ。さらにスタッフはカリフォルニア森林管理消防局の人々と共に時を過ごし、映画の設定や新作に登場するキャラクターの素材を収集した。劇中でダスティを厳しく指導する消防救助ヘリコプターのブレードは、そこで出会ったトラヴィス・アレクサンダー消防司令長の姿を参考にし、ブレードの複雑な動きはすべてヘリコプター曲芸のチャック・アーロンによって審査・確認された。

本作は、飛行機が喋り、自分で行動し、生活をしている世界を描いた作品だ。しかし、本作には製作総指揮のジョン・ラセターが繰り返し口にしている「リサーチが大事だ」という信念が貫かれており、彼が手がけた多くのピクサー作品や、公開中の『アナと雪の女王』と同様に、スタッフたちがじっくりと調べ、考え抜いたキャラクターとドラマが描かれている。

『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』
7月19日(土)ロードショー