楊貴妃と玄宗皇帝の愛を描く台湾発のオペラが日本へ

2014.6.6 20:11配信
歌劇『梧桐雨』 (c)Chen Hsiang LIU

台湾で制作され、ニューヨークでも高い評価を得たオペラ『梧桐雨(ごとうう)』の日本初演が、6月21日(土)に横浜みなとみらいホールで行われる。

「歌劇『梧桐雨』~楊貴妃物語~」の公演情報

楊貴妃と玄宗皇帝の愛を描いたオペラ『梧桐雨』は、台北出身で現在アメリカを中心に国際的に活動している女性作曲家のメイ=チー・チェンが作曲。台本は、李白の漢詩などの中国文学が基。オーケストラに中国の琵琶と打楽器を取り入れた音楽、中国語をベースにしながらドイツ語、フランス語を織り交ぜた詞が、幻想的な世界観を生み出す。2002年にニューヨーク・シティ・オペラの「アメリカ作曲家ショーケース」で初演。その後、2007年11月に台北国立劇場で本格上演、2011年9月には北京世紀伝当代芝木中心劇場で上演(コンサート形式)され、いずれも高い評価を得ている。

今回の日本初演に出演するのは、日本からソプラノの秦貴美子(楊貴妃)とバリトンの平良交一(玄宗皇帝)、台湾からソプラノの羅明芳(ミンファンロウ)。さらに、京劇俳優の劉承恩(リュウチェンエン)、台湾オペラのスター・唐美雲(メイユンタン)らも参加。演奏は、ヴァイオリニストの鈴木理恵子をはじめ、日本・台湾・韓国の奏者によって「梧桐雨」のために特別編成された室内管弦楽団が務める。

5月に横浜で行われた会見には、楊貴妃役の秦貴美子(ソプラノ)らが登壇。2007年の台湾、2011年の北京公演でも同役を演じた秦は「玄宗皇帝役の平良さんと『いつか日本で上演できたら』と願っていました。音楽は現代音楽で、言語は中国語。非常に難解な作品ですが、やればやるほど面白い。西洋のオペラと東洋の音楽が融合した作品に魅了されます」と語る。

台北文化センター長・朱文清は「6月には東京国立博物館で台北故宮博物院展が始まるなど、今年は日本と台湾の文化交流の重要な年。横浜での『梧桐雨』上演にも大きな意義があると思います」と両国の架け橋として期待を寄せる。横浜みなとみらいホール館長で作曲家の池辺晋一郎も「大きな舞台、豪華な装置がないとオペラは上演できないという通念を破りたいと思い、コンサートホールでのオペラ上演に取り組んできました。(『梧桐雨』)の中国語の旋律は、日本語と比べても豊かで流麗な響きがあり、大変親しみやすいのではないでしょうか」と魅力を語る。

パートナーシップ・ミュージック・プロジェクト with 台北 歌劇『梧桐雨』~楊貴妃物語~は、6月21日(土)に横浜みなとみらいホールで開催。また本公演に先駆け、6月12日(木)16時より横浜マリンタワーで、秦貴美子(楊貴妃・ソプラノ)と平良交一(玄宗皇帝・バリトン)が出演する記念演奏会が開催される(入場無料)。作曲家メイ=チー・チェンによるレクチャーも実施予定。

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