小宮:ソロにもフラのソロ、タヒチアンのソロもあるし、必ずしもハワイアンネームをもらういちばん上のソロを目指している人たちばかりではないですね。

渡辺:私は特にソロになりたいという気持ちはなくて。自分が目指す年齢までステージで踊っていられれば、それだけで幸せです。

賀澤:現実的な話、30歳までに子供を産みたいので、それまでにハワイアンズで全体的に踊りのクオリティが上がればいいなと思っていて。後は大好きなフラを踊って楽しんでいたいです。

熊谷:私もソロがすべてじゃないと思っています。タヒチアンダンスが好きなので、それを極めたいですね。

「常磐音楽舞踊学院50周年記念公演」に向けての抱負

そんな彼女たちに、最後に東京で開催される「常磐音楽舞踊学院50周年記念公演」に向けての抱負を語ってもらいました。

 

小宮:いつもよりもパワーアップしたショーにできればと思っています。ただ、いまは50周年の記念公演を成功させよう、歴史に残るものにしようというのがみんなの目標になっていますけど、もちろんそれを達成することがゴールではないわけで。逆にそこで終わらないように、「50周年公演だけだったね」って言われないように、その後もさらに上を目指してやっていきたいと思っています。

賀澤:1期生の先輩方からずっと受け継いできたものを、50年目のステージに立つ私たちがどんな踊りで表現しているのかを観て欲しい。その踊りがもっと進化する形で、60年、70年と歴史を積み重ねていければいいですね。

小宮:でも、まだ観たことがない人に伝えたい言葉は「とりあえず観に来てください」かな(笑)。

賀澤:一度観にきてくれたお客さんが感動してくれれば、その感動がほかの人に伝わり、それが循環していくと思うので、私たちは来てくださったお客さんにしっかり気持ちを伝えていくだけですね。

ここまで読んで、フラガールたちの情熱や強い想いを感じてくれた人は、ぜひ「常磐音楽舞踊学院50周年記念公演」に足を運んで、彼女たちの華麗にしてダイナミックなダンスの洗礼を受けて欲しい。

それは“観る”というより“体感する”喜び。全身を貫く感動が味わえて、福島のスパリゾートハワイアンズに絶対に行きたくなるはず。私もフラガールになりたい!って思う人もいるに違いない!
 

映画ライター。独自の輝きを放つ新進の女優と新しい才能を発見することに至福の喜びを感じている。キネマ旬報、日本映画magazine、T.東京ウォーカーなどで執筆。休みの日は温泉(特に秘湯)や銭湯、安くて美味しいレストラン、酒場を求めて旅に出ることが多い。店主やシェフと話すのも最近は楽しみ。