アプリに連動して動作するロボット「Romo」

国内最大級のアプリ専門展示会「APPS JAPAN 2014」が、6月11日、千葉市の幕張メッセで開幕した。今年が初の開催だが、国内最大級のICTテクノロジーイベント「Interop Tokyo 2014」と同時開催ということもあって、アプリ開発会社や関連サービス会社、放送事業社など、60社以上が出展。スマートフォンやタブレット端末、PCだけでなく、ロボットや新しいデバイスと連携する次世代のアプリが一堂に会した。13日まで開催する。

斬新なアプリ連携で目を引いたのが、セールス・オンデマンドが6月4日に予約受付を始めた米ロモティブの「Romo」。iPhoneやiPod touchと接続することで駆動するロボットで、専用のアプリを介して感情を表現したりキャタピラで走行したりする。

動きは簡単な操作でプログラミングでき、例えば、おでこをなでると旋回する、iPhoneをRomoから取り外すと顔をしかめるなど、複数の行動パターンをアプリから設定することができる。トレーニングによって、対象物の追跡や顔認識、写真撮影など新たな能力や機能を獲得し、より複雑な動作をする。

子ども向けの知育ロボットとして開発したが、Wi-Fi経由での遠隔操作や双方向のビデオ通話ができることから、大人の使用も視野に入れる。無料の開発キットを用いて自由にカスタマイズできることも魅力の一つで、7月13日にはプログラマーを集めて「目覚まし機能」をテーマにアイディアを競う体験型イベントを開催する。

シンプルな仕組みながら、ユニークな試みで来場者を集めていたのがインセクト・マイクロエージェンシーの「Shigusa(しぐさ)」だ。手のひらにおさまるコンパクトサイズのセンサデバイスで、親指で表面をなぞることで五つの感情を表現し、専用アプリを通して特定のグループに発信。グループのスレッドに表示することで、集団の感情を可視化する。

メールアプリ、Lineのスタンプ機能に似ているが、目新しいのは想定している活用方法。ライブやスポーツ観戦などで観客に配布し、同じ場所・時間を共有する集団の感情をプロジェクトマッピングなどに表示することで、新たなイベントの楽しみ方を提案する。スマートフォンよりも手軽に感情を発信できるので、飲食店やツアー旅行で参加者の効果測定をする際にも有効だ。新しいコミュニケーションの手段として、今後の展開が気になるアプリ&デバイスだ。