再起戦に臨む所英男 再起戦に臨む所英男

6月12日、元修斗世界フェザー級王者・勝村周一朗が総合プロデューサーを務めるGRANDSLAMの旗揚げ戦の対戦カードが発表された。

『GRANDSLAM -Way of the Cage-』チケット情報

7月13日(日)・ディファ有明での『GRANDSLAM -Way of the Cage-』のメインイベントを締め括るのは、HERO’Sで一時代を築いた所英男である。相手はジョシュ・バーネットの愛弟子ビクター・ヘンリー。MMAの戦績6勝1敗という新鋭だ。

勝村は「ヘンリーはレスリングベースでよく動く選手。所とは(スタイル的に)噛み合うんじゃないかな。面白い試合になると思います」とコメントした。

アグレッシブに一本を狙いにいくスタイルの所だが、今回は「ジョシュの弟子ということで、関節の取り合いができたらいいなと思うが、今回は勝ちにこだわりたい」とキッパリ。勝っても負けても好試合を披露してきた名勝負製造機は、かつてないほど結果を渇望していた。

理由がある。昨年10月、所は『VTJ 3rd』でウィル・カンプザーノに判定負けを喫した。「3連勝したら米国UFC参戦」という話がある中、2連勝で迎えたのがカンプザーノ戦だ。しかも、判定は所陣営としては負けを受け入れられない微妙なものだった。さらに、カンプザーノは所戦後、MMAの盟主・UFCとの契約を勝ち取ったのだ。

掴みかけたUFCへの切符がすり抜けた所は、目標を失った。本人曰く「練習も身が入らず、心と体がバラバラな状態」に陥り、フライ級(56.7kg)仕様の肉体は74kgまで膨れ上がった。あれから8か月、所はただ勝利だけを見据えている。

「前回の結果は残る。受け入れないと前へ進めない。(カンプザーノ戦の)モヤモヤは試合に勝たないと晴れない。スッキリ勝って、再出発したい」

『GRANDSLAM -Way of the Cage-』はMMAだけではなく、グラップリングや柔術の試合を含めたアマチュア、オープニングファイト的な意味合いの生き残りをかけたサバイバー8試合、本戦8試合の構成となっている。

その他のカードはUFCをリリースされた清水俊一と昨年2度に渡り、神酒龍一と修斗世界バンタム級王座を争いながら、1分1敗とベルトに届かなかった飛猿☆No.2のサバイバルマッチや、ZSTで活躍する伊藤健一がUFCから日本に帰ってきたナム・ファンに挑む一戦などがラインナップ。

会見に出席した伊藤は「弱い奴が強い奴に勝つには、カウンターや秘策しかない。そこにかけたい」と意気込みを語った。

『GRANDSLAM -Way of the Cage-』は7月13日(日)・ディファ有明にて旗揚げ。チケット発売中。