SIGMA dp2 Quattro

シグマは、新開発の「Foveon X3」ダイレクトイメージセンサ(ジェネレーションネーム「Quattro」)を搭載した高画質コンパクトデジタルカメラ「SIGMA dp2 Quattro」を、6月27日に発売する。価格はオープンで、税込みの実勢価格は11万円前後の見込み。

単焦点レンズ固定式のコンパクトデジタルカメラ。ハイエンドモデルのデジタル一眼カメラに匹敵する画像処理能力をもち、形状、重さ、レイアウトなど、すべての要素を画質の一点に集約し、ボディに格納した。そのうえで、安定したホールディングと直感的な操作性を実現した。

有効画素数約2900万画素の「Quattro」センサは、トップ層の4ピクセルに対し、ミドル・ボトム層が1ピクセルとなる「1:1:4」の3層構造を採用。トップ層では輝度情報と色情報、ミドル・ボトムの各層では色情報を取得する。画像処理の過程でミドル・ボトムの各層で得たデータに、トップ層で得た輝度情報を展開することによって、すべてのピクセルで輝度情報と色情報を揃える。3層構造で垂直に色分離する原理はそのままに、最上位層から得た輝度情報をその下の層に適応させることで、高画素化と膨大なデータ処理の高速化を実現した。

「Quattro」センサのために開発した画像処理エンジン「TRUE(Three - layer Responsive Ultimate Engine)III」を搭載。「Quattro」から出力した信号を独自のアルゴリズムで画像を劣化させることなく高速化し、豊かなカラーディテールを損ねることなく、高精細で立体的な描写を実現する。

焦点距離30mm F2.8(35mmフィルム換算で約45mm相当)の高性能レンズを搭載。グラスモールド非球面レンズ1枚、高屈折率ガラス3枚の構成で、諸収差を極限まで補正する。シャープで安定した描写で微細な被写体まで精緻に結像し、センサの能力を最大限に引き出す。

9個のフォーカスフレームから選択する「9点選択モード」、フォーカスフレームを任意の位置に細かく移動できる「自由移動モード」、人物の顔を検出したときに優先的にピントを合わせる「顔優先 AFモード」を搭載。AF(オートフォーカス)の駆動範囲を制限する「AFリミットモード」や、AF動作中のライブビューを停止させ、より高速のAFにする「速度優先AFモード」を選択することで、すばやくピントを調整できる。「AF+MFモード」を選択すると、AFでピントを合わせた後、フォーカスリングを回してピントの微調整ができる。

外観の一部に軽量・堅牢なマグネシウム合金を採用し、高い剛性と強度を確保。信頼性が高く、高品位のきょう体を実現した。液晶画面サイズは3.0型。サイズは、幅161.4×高さ67.0×奥行き81.6mmで、重さは410g。記録媒体は、SDXC/SDHC/SDカード。

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