たむらぱん たむらぱん

シンガーソングライターのたむらぱんが単独ワンマンライブと自身が今まで描き続けてきた絵画作品の展示会を合わせた企画「TAMURAPAN“drawdraw music”TOUR」を開催。

初日公演は6月7日(土)、東京原宿VACANTで行われ、老若男女のファンがたむらぱんが創り出すほんわりとした世界観を堪能した。会場内には3月26日に発売されたベストアルバムのジャケット原画を含む40点近くにも及ぶ絵画作品が展示され、中心に配置されたステージを半円上に取り囲むようにファンがぎっちりと埋め尽くした。これまでのライブとは異なりバンドメンバーがいないステージにひとりっきりという状況に、たむらぱんは「自分の家に来たような感覚で楽しんでもらえれば良いかなと思います」ということを伝えると共に「今日、私は色々兼ねてまして、照明もやるんですよ」と照明のコントローラーを自ら調整するが、なかなか良い具合の明るさにならず会場中の笑いを誘うなんていう和やかな場面も見受けれる中、いつもと違う状況に若干の緊張感を滲ませつつもライブはスタートした。「私は登り調子のスロースタートなので」と冗談を交えながらも新旧様々な楽曲に加え、通常のライブではなかなか演奏することのない企画ソングなども織り交ぜ、気がつけば自然とフロアを巻き込んでの一体感が生まれていた。曲間のMCでも終始お客さんとの距離感は近く、そのアットホームな空間に笑顔と笑い声が絶えず温かく包みこむ中、曲がはじまると彼女が発するメッセージや、そのストーリーに会場中が一気に惹きこまれていた。この日の最後には現段階でレコーディングも行われていない未発表曲にまつわる想いを語り、その新曲も披露。フロアはオールスタンディングとなり手拍子が沸き起こる中でライブは幕を閉じた。さらにライブ終演後もファンの多くは余韻を楽しむかのように壁に飾られた絵画作品を再度眺めていたのが印象的な光景であった。

この「TAMURAPAN“drawdraw music”TOUR」は全公演チケットはソールドアウトとなっており、翌日の6月8日(日)にも同会場で行われた。その後も6月15日(日)に京都:元・立誠小学校 講堂、6月22日(日)には追加公演として六本木 Super Deluxeで開催される。

text by KISHIMOTO