『ブリングリング』(C)2013 Somewhere Else, LLC. All Rights Reserved

ソフィア・コッポラ監督の最新作『ブリングリング』のブルーレイ&DVDが7月2日(水)に発売される前に特典映像が先行公開された。パリス・ヒルトンが映画の基になった事件の“現場”になった自宅を紹介する映像で、彼女は自信のコレクションを自慢しながら、映画の主役になった窃盗団“ブリングリング”について鋭い分析をしている。

『ブリングリング』動画

本作は、2008年にアメリカの高級住宅街で起きた若者による窃盗事件を実話を基に映画化した作品。パーティに明け暮れ、ハリウッド・セレブに憧れる若者たちは窃盗団“ブリングリング”を結成。彼らはセレブ宅に堂々と侵入し、手の届かないハイブランド物のバッグやドレスを繰り返し盗んでは、戦利品をネットで公開。ほんのイタズラから始まった彼らの行為は次第にエスカレートしていく。

このほど公開された映像“パリス・ヒルトンの実況見分”は、ヒルトンが自宅を案内し、窃盗被害について語るもの。彼女は実際に“ブリングリング”の被害に遭い、多くの宝石やブランド品を盗まれたが、映画の撮影に協力しており、劇中には基になった事件の“現場”となったパリス・ヒルトン宅も登場する。映像に登場するヒルトン宅にはブランドのバッグ、ドレス、靴、宝石がところせましと並び、それを自慢げに紹介する彼女の映像と、映画の中で宅に侵入した若者たちがはしゃぐ場面が交互に映し出される。興味深いのは“ブリングリング”は“お金”を盗まなかったことだ。映像でヒルトンは「被害額は200万ドル以上」と語るが、同時に「大抵の泥棒はお金か宝石だけど、彼らは雑誌で見るものを欲した」という。

彼女の分析からわかる通り、本作は“金銭目当ての泥棒”の物語ではなく“周囲から注目されるセレブになりたい若者”の物語で、彼らの犯罪の一部始終を描きながら同時に登場人物たちの屈折した欲望や感情、駆け引きが赤裸々に描かれている。

『ブリングリング』
7月2日(水)発売
Blu-ray:4700円(税抜き)
DVD:3800円(税抜き)
発売・販売元:ポニーキャニオン