『パークランド―ケネディ暗殺、真実の4日間』(C)Claire Folger (C)2013 Exclusive Media Entertainment, LLC

ジョン・F・ケネディ大統領暗殺事件を描いた『パークランド―ケネディ暗殺、真実の4日間』が28日(土)より公開される。本作は、半世紀経った今も多くの謎を残している事件を題材に、“事件に関わった人”に焦点を当てることで、その裏側に隠された“真実”を描くことを試みた作品だ。

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映画は、アメリカ合衆国第35代大統領ジョン・F・ケネディが、1963年11月22日にテキサス州ダラスでパレード中に銃で狙撃された事件直後から、容疑者オズワルドが埋葬されるまでの4日間を描いた作品だ。監督を務めたピーター・ランデズマンは、ジャーナリストとして活躍してきた人物で、4年に渡って関係者に取材をし、大統領の命を奪った銃弾の周囲にいた人々の姿を克明に描き出した。撃たれた大統領、そばにいた妻、撃ったとされる容疑者はもちろん、現場をたまたま撮影していた一般人、シークレットサービス、救命措置を行った医師、いきなりアメリカを任されることになった副大統領……たった4日間の間に様々な人々の運命が大きく進路を変えた。さらに混乱の中でいくつかの不可思議な出来事も起こった。なぜ、大統領が搬送されたパークランド病院に、数日後、逮捕された容疑者が瀕死の状態で運びこまれてきたのか? 奇行を繰り返していた容疑者オズワルドをFBIは以前からマークしていたのに、暗殺を防げなかったのはなぜか? 監督は、綿密な取材を重ねて事件の“真実”を描き出していく。

ケネディ暗殺は多くの人の注目を集め、様々な陰謀論や主張、推理が発表されてきた。しかし、いくつかの謎はいまだに解明されておらず、ケネディ大統領暗殺事件を検証するために設置された調査委員会“ウォーレン委員会”は「この事件と関連する無実の人々が被害を受けないよう保護するため」として報告書の一部を2039年まで封印するとを発表。ケネディ大統領の娘・キャロライン・ケネディ駐日アメリカ合衆国大使は、本作の取材について、自身の経験の深刻さ故、すべて断っているという。

本作が描く“まだ誰も知らない真実”とは何か? 果たしてそれは本当に真実なのか? 映画『パークランド…』はその謎の深さによって多くの観客を魅了し、そこに描かれる真実をめぐって様々な議論を巻き起こすのではないだろうか。

『パークランド―ケネディ暗殺、真実の4日間』
6月28日(土)より公開