<地域No.1店舗の売れる秘訣・ドスパラ横浜駅前店>電気街並みの品揃えで顧客を確保 パーツを柱とする総合デジタル専門店へ

2014.6.25 10:56配信

組み立てパソコン用パーツが充実しているドスパラ横浜駅前店は、東京・秋葉原の電気街に行かなくても最新のパーツが安く手に入ることを訴えて、自作パソコンのユーザーをがっちりつかんでいる。また、繁華街の横浜駅西口近くという好立地によって、PCにくわしくないライトユーザーも吸引。予算に応じてその人に適したカスタマイズモデルを提供し、完成品パソコンの購入者を増やしている。さらに、スマートフォンを取り扱うことで、パーツを柱にしたデジタル機器の総合専門店を目指している。(取材・文/佐相彰彦)

ドスパラ横浜駅前店

店舗データ

住所 神奈川県横浜市西区南幸1-5-30 太洋第一ビル

オープン日 2009年10月1日

売り場面積 約160m2

従業員数 16人

●横浜の繁華街 家電激戦区としても定着

横浜駅は、6社の鉄道会社が乗り入れるターミナルで、周辺に百貨店やファッション関連のショップ、飲食店、複合施設などが建ち並んでいる。駅の西側は平日・休日、昼夜を問わず多くの人で賑わい、みなとみらい地区や関内地区、元町・中華街と並ぶ横浜の一大繁華街になっている。2020年をめどに西口駅ビルが26階建ての高層ビルに生まれ変わる予定で、これが完成すればさらに来訪者は増えるだろう。

大手家電量販店は、この横浜駅周辺の集客力を見込んで、大型店舗を出店している。駅前には、ヨドバシカメラが2万m2規模の売り場面積を誇るマルチメディア横浜、ビックカメラグループがビックカメラ横浜西口店とビックカメラアウトレット横浜ビブレ店、ソフマップ横浜ビブレ店を構える。このように、横浜駅前は全国有数の家電激戦区として定着している。

そのなかで、パーツとパソコンの品揃えを核に、多くのパソコンユーザーや自作ユーザーを獲得しているのが、パソコン専門店のドスパラ横浜駅前店だ。駅西側の相鉄口から歩いて5分、ビックカメラ横浜西口店やソフマップ横浜ビブレ店の目と鼻の先で、激しい競争にさらされてはいるが、「専門店として差異化している」と、崔誠哲店長は胸を張る。

他店と価格で競争しないのは、「他の店では充実していないパーツの品揃えに力を入れているから」という。また、パソコンに関しては、「自社のオリジナルモデルなので、メーカーモデルと価格競争にはならない」という。競合と棲み分けたビジネススタイルで、特定のユーザーから支持を得ているのだ。

●平日はパソコン上級者が多く 休日は初心者の来店が増加

ドスパラは秋葉原電気街に、パソコン販売を主とする秋葉原本店、パーツ専門店のパーツ館、スマートフォンや関連製品を揃えたモバイル館の3店舗を構える。ドスパラ横浜駅前店は、この秋葉原の3店舗を集約したような店舗だ。崔店長は、「横浜近辺にお住まいの方が秋葉原電気街に行かなくても足りる商品を揃えている」と力説する。

ほかの店舗よりも力を入れているというパーツでは、人気のASRockのマザーボードを前面に押し出したコーナーを設置。「最新モデルを切らさないように、在庫管理に留意している」(崔店長)という。ヨドバシカメラやビックカメラにはない最新のパーツがあることから、平日はパソコン上級者や自作パソコンファンが多い。

パソコンでは、自社ブランドの「GALLERIA(ガレリア)」によって「ゲームユーザーを固定客として確保している」と、崔店長は自信をみせる。「ガレリア」は、メーカー製モデルの下位機種と同程度、もしくはそれ以下の価格にもかかわらず高性能で、「他店は外資系メーカーの低価格モデルを販売しているが、コストパフォーマンスで負けることはない」という。

パソコン専門店として、家電量販店との差異化を図るために、パーツやパソコンの販売に力を入れるのは当然だが、街の集客力を収益の拡大に生かすためには、固定客のパソコン上級者ではなく、一般のお客様を獲得しなければならない。そのために取り組んだのが、スマートフォンや関連商品の販売だ。スマートフォンの取り扱いは、秋葉原のモバイル館を除くと、関東エリアのドスパラ店舗ではここだけ。「パソコンになじみの薄い学生のお客様を獲得できた」(崔店長)と、新規顧客の開拓を実現している。さらに、中古のスマートフォンも取り扱い、「順調な売れ行きだ」。また、ユニークなグッズを揃えた上海問屋のコーナーは、ケーブルなど、気軽に購入できる価格帯の商品が揃っていることから、ここを目当てに訪れるお客様も多いという。

最近は、4月のWindows XPのサポート切れに伴って、パソコンの買い替えを目的に訪れる初心者や中級者が増えている。パソコンにくわしいスタッフが揃っている専門店の強みを生かして、「セキュリティなど、サポート切れによって生じる問題をていねいに説明すると、購入につながる」(崔店長)そうだ。パソコン購入相談窓口で行った予算に応じたカスタマイズモデル提案が好評だった。現在は、新たに開拓したパソコン初心者・中級者を固定客にする策を練っている。それが、「デジタル機器に関する総合専門店を目指すこと」だという。

●店長が語る人気の理由――崔誠哲 店長

韓国出身で、日本の文化に興味を抱いて留学。小さいときからパソコンを組み立てるのが好きだったことから、ドスパラに入社した。関東を中心に複数の店舗を経験し、入社4年後、横浜駅前店の店長に抜擢された。パソコンに対する想いは人一倍強い。「お客様にパソコンの利便性を伝えていくためには、スピード感が必要」と、常にお客様が望む商品の充実に力を入れている。

「ネット通販市場が拡大しているなかで、現物が見たい、情報がほしいというお客様が来店するのがリアル店舗。そのニーズに応えていく」。このコンセプトが、初心者・中級者の獲得という顧客層の広がりにつながった。

※本記事は、ITビジネス情報紙「週刊BCN」2014年6月16日付 vol.1534より転載したものです。内容は取材時の情報に基づいており、最新の情報とは異なる可能性があります。 >> 週刊BCNとは

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