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28日(土)より公開されるジョニー・デップ主演のSF大作『トランセンデンス』の特別映像が解禁された。本作は“もしコンピューターに人間の頭脳をインストールしたら?”というテーマを描いた作品だ。圧倒的な演算能力を有し、ネットで世界中の情報を瞬時に集めて解析できる人工知能が登場した時、それは人類の“未来”になるのだろうか? それとも人類最大の“脅威”になるのだろうか?

『トランセンデンス』特別映像

本作の主人公はデップ演じる科学者ウィル。彼は過激な革命組織のテロ攻撃によって銃弾を受け、死の間際に妻の手によって頭脳をコンピュータにインストールされる。やがて、ウィルは肉体を持たない“意識”だけの存在としてオンラインに繋がり、あらゆる情報を収集し、想像もしなかった進化を遂げていく。

タイトルになっている“トランセンデンス”とは“超越”という意味で、意志をもった人工知能が人類の知性を超えてしまう現象のことを指す。劇中でウィルはタイトル通り、圧倒的な速度で進化し、人間の能力を超越するが、このほど公開された映像で出演者のモーガン・フリーマンは「人工知能が制御不能になる時、それは脅威となる」と警告する。

これまでプログラムや情報機器は“意思”を持たない存在であり、基本的には人間が完全に制御することができていた。しかし、人工知能が高度に発達し、自らの意思を持つようになると、その存在はこれまで人間が認識していなかった存在となる。意思をもつ人工知能は果たして“他者”と呼んでいいのか? 劇中でウィルの妻を演じたレベッカ・ホールは映像でウィルと自身が演じた妻の関係を「以前のような夫婦の関係ではない」と説明する。コンピュータと人間は愛し合い、夫婦として関係を築くことができるのか? 情報でしかない相手を“夫”とみなすことができるのか? 少し不思議に感じる設定だが、近年の技術の飛躍的な進化を考えれば、観客にとってもそう遠くないテーマではないだろうか。

本作は、他にもコンピュータが地球環境を支配することが可能なのか? 進化した人工知能を人間が“止める”手立てはあるのか? などスリリングで知的なテーマが次々に登場。このほど公開された特別映像は、公開前の“予習”として必要な情報が得られ、映画を存分に楽しめるように編集されている。

『トランセンデンス』
6月28日(土)公開