水夏希  撮影:源 賀津己 水夏希  撮影:源 賀津己

宝塚を退団してまもなく4年。4月には久々に宝塚大劇場の舞台に立ち、11月にはミュージカル『CHICAGO』宝塚OGバージョンのヴェルマ役も控えるなど、100周年を記念するOG公演への出演が続く水夏希が、7月には一転、男性キャストと共に歌い踊るコンサート「NATSUKI MIZU Attractive Concert 2014 [蜃気楼~mirage~]」を開く。

水夏希「NATSUKI MIZU Attractive Concert 2014」チケット情報

OG公演に出て改めて宝塚の素晴らしさを実感し、歴史を背負っていく責任も感じたという水。この時期でのコンサート開催はいいタイミングだったようだ。「退団後3年間は宝塚から離れていて、100周年でいきなり宝塚、宝塚、宝塚(笑)。でもその3年があったからこそ、いい意味で宝塚の枠が外れ、今は、外の世界とうまく融合した所に自然体でいられます。コンサートのタイトルは、蜃気楼のように摩訶不思議な世界が好きなことと、演出が、独特の世界観を持っていらっしゃる荻田(浩一)先生だったことから付けました。先生は宝塚時代から私をよくご存知なので、個性を生かすショーにしてくださると思います。楽しみですね」。

生演奏をバックに、約1時間半を休憩なしで駆け抜ける。「古き良き時代のミュージカルや映画音楽、宝塚で歌った曲も織り交ぜつつ、でもまったく新しいショーになっています。幅広いジャンルの方、宝塚時代を知らない方にも楽しんでいただきたいですね。4部構成で、最初の芝居仕立ての部分は、マリー・アントワネットがいた頃のフランスを舞台に、人生の前半は男性として生き、途中から女装して宮廷に入り込んだ実在のスパイの生涯を、歌とダンスで綴ります。そこに、今までコンサートや舞台で歌った曲が歌詞を変えずに入る予定です。気合いを入れてやりたいですね」。

男性キャストは、小野田龍之介、佐藤洋介、桜木涼介、安田栄徳の4人。佐藤、桜木とは初共演だ。「全員歌も踊りもできるので、新しい組み合わせで面白い化学変化が生まれそうです。背が高くてソフト帽をかぶりこなせる人ばかりなので、私も負けずに、マニッシュなスーツでバリバリに踊りたいですね」。各回に、バンドネオン奏者の小松亮太、ダンスアクターの東山義久らスペシャルゲストも登場し、水とトークやコラボレーションを繰り広げる。「スペシャルゲストは、普段なかなかコラボのチャンスがない方をリクエストしました。小松さんに演奏していただいて歌も歌いたいですし、ミュージカルにも出演される東山さんとは歌と踊りでどんなコラボができるか、ワクワクしています」。

公演は7月11日(金)・12日(土)、東京・赤坂ACTシアターにて。11日(金)に小松、12日(土)昼公演に東山がゲスト出演。加えて、12日(土)夜公演に女優シルビア・グラブのゲスト出演も決定した。チケット発売中。

取材・文:原田順子