『私が、生きる肌』

『オール・アバウト・マイ・マザー』『トーク・トゥ・ハー』などの作品で知られる映画作家ペドロ・アルモドバルの最新作『私が、生きる肌』が、5月26日(土)から日本公開されることが決定した。

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『私が、生きる肌』の主人公は、非業の死を遂げた最愛の妻を救えるはずだった“完璧な肌”を創造するべく人工皮膚の開発に執念を燃やす天才形成外科医のロベル。映画は、彼がひとりの女性を監禁し、開発中の人工皮膚を用いて“亡き妻そっくりの美女”を創り上げる過程を鮮烈なタッチで描いていく。

主演を務めるのは1982年にアルモドバル監督作品で俳優デビューを果たしたアントニオ・バンデラス。本作では1989年の『アタメ』以来、22年ぶりにアルモドバル作品に出演し、良心の呵責や倫理感と引き換えに、最愛の妻の似姿を求める主人公ロベルを演じている。また、撮影のホセ・ルイス・アルカイネ、美術のアンチョン・ゴメス、音楽のアルベルト・イグレシアスらこれまでのアルモドバル作品を支えてきたスタッフが集結。監督の初期作を思わせる鮮烈なイメージと、寓話性に満ちた物語がすでに海外では高い評価を得ており、ゴールデングローブ賞では最優秀外国語作品賞ノミネートされ、カンヌ映画祭にはコンペティション部門に選出されている。

ここ数作、家族と故郷の物語をじっくりと描いてきたアルモドバル監督だが、本作ではストーリーテリングの手腕はそのままに、官能的な映像美や人間の本質をえぐる展開が描かれ、彼のこれまでのキャリアを総括するような内容に仕上がっているという。

『私が、生きる肌』は、ブロードメディア・スタジオの配給で、5月26日(土)よりTOHOシネマズシャンテ、シネマライズほかで全国公開される。

『私が、生きる肌』

Photo by José Haro (C)El Deseo