今秋で36回目を迎える映画祭“PFF(ぴあフィルムフェスティバル)”が、映画を通じて芸術文化の発展や国際交流に功績をのこした個人や団体におくられる“川喜多賞”を受賞した。

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“PFF(ぴあフィルムフェスティバル)”は、世界最大級の自主映画コンペ“PFFアワード”をメインプログラムに据えている映画祭。園子温、矢口史靖、熊切和嘉らもPFFアワードの受賞者に名を連ねており、これまでに100人以上もの監督が本映画祭から誕生している。川喜多賞は、故川喜多長政・かしこ夫妻と川喜多和子さんが映画を通じて国際間の友好を深め、理解を増すことに務めた業績を記念して創設されたもので、過去には黒澤明監督、市川崑監督、新藤兼人監督、大島渚監督、今村昌平監督、淀川長治氏らが受賞している。

公益法人川喜多記念映画文化財団は「自主映画の公募コンペティションを行いPFFアワードを贈賞する“PFF(ぴあフィルムフェスティバル)”は、今年で36回を迎えます。この間、PFF受賞者に対するPFFスカラシップを創設、独自に映画作家の育成に努め、海外映画祭と連携しながら、百人を超える人材を世界の映画界に送り出しました。かつて大手映画会社に依存していた映画のための人材育成に代わって、作家の主体性を尊重する自由なシステムの構築を成し遂げた工夫と努力、その素晴らしい成果に敬意を込めて贈呈することに致しました」と受賞理由を発表している。

秋に開幕する第36回のPFF(ぴあフィルムフェスティバル)は、9月13日(土)から東京国立近代美術館フィルムセンターで11日間にわたって開催され、その後に名古屋・神戸・京都・福岡で順次開催を予定している。今年も自主映画コンペ“PFFアワード”が行われるほか、第34回PFFアワードでグランプリに輝いた鶴岡慧子監督の最新作『過ぐる日のやまねこ(仮題)』のプレミア上映、世界的に再評価が高まっている羽仁進監督の特集、“素晴らしい特撮の世界”特集、新旧の傑作を上映する“SF映画特集”、矢口史靖&鈴木卓爾監督による“ワンピース”プロジェクトの20周年記念特別企画などが行われる予定。

第36回PFFぴあフィルムフェスティバル
9月13日(土)から25日(木)まで
東京国立近代美術館フィルムセンター(東京・京橋)にて開催
(以降、名古屋・神戸・京都・福岡にて順次開催)