1月9日に放送開始したTVアニメ『Another』。第一話の先行上映イベントが12月26日に東京・角川シネマ有楽町にて開催され、キャストを代表して高森奈津美(見崎鳴役)と阿部敦(榊原恒一役)、原作の綾辻行人、監督の水島努、シリーズ構成・脚本の檜垣亮、制作を手がけるP.A.WORKSの堀川憲司、OP主題歌を歌うALI PROJECTの宝野アリカが登壇した。
本作は綾辻行人による学園ミステリ&ホラーで、いとうのいぢがキャラクター原案を担当し、今夏には実写映画化される話題作。綾辻は「自分が好きなものを寄り集めて書いた作品なので、TVアニメ、実写映画というダブル映像化展開は意外な気もする。作品が勝手にいろんな人を巻き込んでいるような感覚で面白い」と語り、堀川は「中学生の姪に進められて原作を読んだが、テンポが良くビジュアルがどんどん湧き出てきて、どうしても映像化してみたいという気持ちになった」と頷いた。以前から綾辻と親交が深い宝野は、OP主題歌『凶夢伝染』について「血と涙が流れても絶望するわけじゃない、僕たちは生きたいんだというメッセージを込めた」と語り、綾辻も「“凶(まが)き夢”というタイトルからグッときた、歌詞・映像含め素晴らしいオープニング」と絶賛した。
高森と阿部は、学生服姿で登場して盛り上げた後、第一話について、阿部「謎や伏線、何かを隠しているような空気に満ちていて、事件に巻き込まれていく恒一の気持ちにシンクロして演じた」、高森「視聴者の方々や恒一の視点から“見崎鳴は何者なんだろう?”と感じてもらえるよう、感情を出しすぎないように気をつけた」と振り返った。ホラー作品を手がけるのは初という水島監督は「怖いのは好きだけど苦手。見るより作るほうがいい(笑)」と場を和ませた後、「じわじわとくるホラーをやってみたかった。カメラワークを極力少なくして、静かに見られているような感じを出したかった」と語った。アニメ版は原作と多少異なり、檜垣曰く「原作を読んでいる人の足元を救うようなことも」。綾辻も「パワーアップした独自の展開が凄く楽しみ」と期待を寄せた。
最後に、阿部が「恒一は役者として凄くやりがいがある役。視聴者の方々も、話の急展開やどんでん返しに、恒一と一緒に巻き込まれて頂ければ。キーワードの球体人形に注目してみて」、高森「鳴の魅力がどんどん深まっていく。皆さまを怖がらせられるよう頑張っている。恒一とのやり取りも楽しみにして」、水島監督「登壇した我々をはじめ、言ってみればスタッフは皆“呪われた仲間たち”(笑)。現場は凄く明るくやっている、頑張って最後までやり切る」、檜垣「青春ドラマでもあり、それぞれのキャラクターに思いを馳せて楽しんで欲しい」、堀川「内容はどんどんエスカレートしてハードになるが、どんな結末になるか見て欲しい。徐々に心を開いていく鳴の魅力も見どころ」、綾辻「邪悪なホラーではなく、よこしまなものは出てこない不思議な作品。最後まで見届けて欲しい」とメッセージを贈った。
※注:綾辻行人の「辻」は“しんにょう”に点が2つの辻、榊原恒一の「榊」は「木+示+申」の榊
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